スポーツ

「名キャプテンの神髄」城彰二が後輩選手のデビュー戦で「笑いながらかけた言葉」

 現役時代はワガママでヤンチャ、日本代表では中田英寿氏とともにブイブイいわせていた城彰二氏だが、実は素晴らしいキャプテンだったと、後輩の太田宏介氏が証言した。

 城氏のYouTubeチャンネルに出演した太田氏は、横浜FC入団時を振り返った。高卒でJリーグ入りした太田氏は、先輩たちが怖かったという。

「日本を背負ってきた重鎮たちがたくさんいて、若い選手が少なかった。その中でキツく言う先輩がたくさんいて怖かったです。高木(琢也)さんも怖かった。怒鳴られまくった」

 ところが城氏は一度も怒鳴ったことがないと、胸を張る。

「本当にそうなんですよ」

 と太田氏もそれを認めたのである。

 太田氏のデビュー戦では城氏がキャプテンシーを発揮し、救ってくれたそうで、

「1年目の5月の試合で終了間際に、右サイドの選手が足をつって、その代わりとして試合に出た。左サイドなのに右サイドをやらされて、マッチアップしたのはキレキレのブラジル人選手。左足しか使えないので、ボールを奪ったら左足に持ち替えて蹴るしかない。慌てまくっていたら、城さんが『おいっ、宏介、落ち着け。大丈夫だから』って笑いながら緊張をほぐしてくれた」

 そのデビュー戦は見事に勝利。試合が終わると城氏は真っ先に太田氏に歩み寄り、祝福した。

「城さんと高木さんが『デビューおめでとう』って。デビュー戦で試合に勝つことはなかなかないから、勝運というか勝負運は大事だぞ、と言ってくれた」

 城氏が引退する31歳になった時、太田氏は改めてキャプテンシーに感心したそうで、

「城さんのふるまいとかキャプテンとしての言動すべて、今の僕にはできないなと思った」

 城氏がキャプテンを務めた2006年、横浜FCは初のJ1昇格を決めた。そのキャプテンシーが昇格を実現させた理由のひとつであるのは間違いない。

(鈴木誠)

カテゴリー: スポーツ   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
3
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身
4
前世の記憶を持つ少年「僕は神風特攻隊員だった」検証番組に抱いた違和感
5
前田日明「しくじり先生」で語らなかった「最大のしくじり」南アフリカ先住民事件