〈直撃インタビュー・アイパー滝沢〉新著が話題！編み物芸人が稼ぐ秘訣を大公開「ワークショップで10人集めたら3万円」／中高年がAIに克つ！稼げる「職人への道」“超”入門

2025年12月29日 18:00

　自作の品を販売するもよし、ワークショップで講師料を得るもよし。技術とアイデア次第でいくらでも稼げる究極の手仕事、編み物。昨今のブームに乗って、収入を大幅にアップさせたという“編み物芸人”ことアイパー滝沢が語る「稼ぐ秘訣」とは？

─そもそも、編み物を始めたきっかけは？

滝沢　オフィシャルとしては、「ムショ暮らしの時代に刑務作業の中で自然と覚えた」という設定にしています（笑）。非公式では、芸人として何か特技を身につけようと思って、一生懸命、考え抜いた挙げ句に辿り着いたということにしています。

─では、非公式情報に基づいてお話を進めると‥‥なぜ編み物に？

滝沢　こんな任俠みたいな見た目をしてますから、気合の入ったニッポンの文化である茶道とか華道とかも調べてみたんですが、けっこう、お金がかかるんですよ。当時は、今よりもお金がなかったですから、こりゃイカンと。でも、編み物ならば100均ですべての道具がそろうので、根性だけで何とかなるんじゃないかと思って。

─道具や糸なども安価で購入できるんですね？

滝沢　そうなんスよ。もっと言えば、たとえ失敗したり「また別の形に作り変えてぇな」と思ったら、糸をほどいて元の状態に戻せば何度だってやり直せるんですよ。極論を言えば、100円の糸で永遠に編み物ができちゃうってわけです。

─編み物は経済的なんですね。とはいえ、編み物をやったことがない人にはハードルが高いのでは？

滝沢　そうやって心配される人もいると思うんですが、全然そんなことないんスよ。最近はワークショップで編み物を教えることもあるんですが、実は男性のほうが器用な人が多いし、根性も入ってるんですよ。

─飲み込みが早い？

滝沢　そりゃ、男性でも女性でも不器用な人はいると思うんです。でも、男性ってホラ、プラモデル好きが多いじゃないですか？　プラモデルを組み立てる感覚に近いっていうか、どんどん熱が入って、ワークショップが終わる頃には、かなりいいモンを作ったりするんですよ。だから、不器用だろうが、小指が曲げにくい人であろうが、気軽に始められると思うんスよ。

─上達するには、それなりの時間が必要ですか？

滝沢　個人差があるんで、それは何とも言えないですね。でも、趣味になっちゃえば、ススーッてできる。俺なんかも、最初は時間を確保するのが大変だったんですが、どこにでも持っていってやればいいんスよ。公園のベンチや電車の中、工夫すればいくらだって時間はできる。

─なかなか公共の場所で、編み物をする勇気がない方も多いように思いますが。

滝沢　いいこと教えましょうか？　編み物って、意外と趣味にしてる人が多いんスよ。だから、ファミレスなんかでコツコツやってると、キレイな女性店員さんが「編み物、お好きなんですか？」みたいに話しかけてくれたりするんですよ。そこで、俺みたいに「これね、葉巻を吸ってるように見える電子タバコケース作ってるんですよ」なんて言えば、会話に花が咲いて気持ちよく作業ができる。だから、どんどんうまくなっていくんスよ。

─現在、編み物ではどのような方法で稼いでいるんでしょうか？

滝沢　ひとつは全国各地でやってるワークショップです。規模はさまざまで、数人から数十人ぐらいを集めて、編み物の作り方を学びながら作品を作るっていう。それと、以前は「minne」っていうハンドメイド専門のネットマーケットで作品を販売したりしていましたね。ポーチなら3000円程度、コースターみたいな小物なら1000円弱ぐらいですか。

─儲けもアップ？

滝沢　スタートした頃は、お小遣い程度だったんですけど、今は吉本（興業）がマネジメントしてるんで、副収入としてはだいぶ安定してますね。また、“編み物芸人”と呼ばれるようになってからは、芸人としての仕事も増えてきたし、本まで出すことができたので、断然、稼ぎは増えましたよ。

─アサ芸の読者もセンスや努力次第で稼げる？

滝沢　副業なら、全然問題ないと思いますよ。順番で言うと、自分の作品のファンができて、フォロワーも増えてきたら、ワークショップですよ。仮に参加費3000円で10人を集めたら、それだけで3万円。月に4〜5回やれば、けっこういい収入にはなるでしょ？　そりゃ、時期によってワークショップの回数が減ったりもするから、本業を持ちながら挑戦するのが安全ですかね。

─実益を兼ねた趣味としてはまさにピカイチ？

滝沢　まったくそう思いますね。そりゃね、アーティストっつうか、アートの領域まで作品を持っていければ数万とか数十万で販売できるので、それなりに儲かりますよ。でも、そんな人はほんの一握りですから。なので、趣味としてストレスを発散しながら、ある程度の収入を得たいっていう人ならやってみてもいいんじゃないスか。