社会
Posted on 2025年12月27日 10:00

「このままで人生、終わっていいのか」年末に急増する中年世代の「何者かになりたい症候群」の正体

2025年12月27日 10:00

「このままで人生、終わっていいのか」
 そんな焦燥感を抱える中年世代が今、静かに増えている。その背景にあるのは、子育てが一段落した後に訪れる喪失感、いわゆる「空の巣症候群(エンプティ・ネスト・シンドローム)」だ。

 長年、親として、家庭の裏方として走り続けてきた40代、50代。子供が独立し、日々の役割が急に消えた瞬間、自分には何が残っているのか分からなくなる。仕事に大きな変化はなく、家庭内で必要とされる場面は激減。そんな時に顔を出すのが「自分は何者なのか」という問いだ。

 これに拍車をかけているのが、近年ブームの「MBTI診断」である。これは人間を16タイプに分類する性格診断テストで、とりわけ「人気が高い」のは「ENFJ=主人公タイプ」。診断結果を見て「自分は主人公なんだ」と一瞬、高揚するものの、現実の自分は誰かの物語の脇役のまま。そのギャップに、かえって虚しさを感じる中年が少なくないというのだ。

 そしてこの症状が強まるのは年末だ。周囲は忘年会や帰省、仕事納めに向けて慌ただしく動いている。一方で、誘われる場が減り、予定が空白だらけのカレンダーを眺める日々。「自分だけが取り残されている」という感覚が「何者かになりたい欲求」を刺激するのだ。
 SNSでは突然、自己啓発や副業、スピリチュアルに傾倒する中年の姿が目立つ。「このまま終わりたくない」という叫びの裏返しだろう。だが、無理に主人公になろうとすれば、疲弊するのもまた事実だ。

 必要なのは新しい肩書きでも、劇的な成功でもない。生活の中に小さな予定や役割を戻していくこと。誰かに必要とされる場をひとつ作るだけで、不安は驚くほど薄れていく。もし今、「空の巣症候群」に陥っているなら、前向きに試みてはどうだろう。

(旅羽翼)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2022年07月05日 17:58

    可愛さ余って憎さ百倍。いやはや、この2人のバトルは本当にすさまじかった。沢口靖子が主演したNHK連続テレビ小説「澪つくし」や、渡辺謙主演の大河ドラマ「独眼竜正宗」の脚本を手掛け、飛ぶ鳥を落とす勢いだった脚本家のジェームス三木氏。ところが19...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年07月31日 06:45

    堺雅人主演ドラマ「VIVANT」(TBS系)が3年ぶりの続編でも、圧倒的な存在感を放っている。第2シーズンの初回放送は、平均世帯視聴率18.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録。放送中にはXで世界トレンド1位になった。前作は2023年...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    芸能
    2026年08月06日 17:00

    2024年7月に停車中のロケバス内で共演者の女性に性的暴行をしたとして、不同意性交と不同意わいせつの罪に問われたのは、元お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二被告だ。その第6回公判が8月5日に東京地裁で開かれ、検察側は懲役7年を求刑。...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/8/4発売
    ■690円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク