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記事全文を読む→WBCメンバーに選出も“主力揃いでベンチ要員”「代表捕手はつらいよ」
野球は1チームにつき、DHを含めてレギュラー選手は10人。それは国際大会とて例外ではない。それだけに、自チームでは不動のレギュラーたる一流選手が控えに回されてしまうことも‥‥。中でも、メンバーに招集された3人が均等に出場機会を得られるわけではないのが捕手だろう。その憂き目は第1回大会から散見されていた。
当時の扇の要は里崎智也だった。ロッテでは併用で起用される立場であったにもかかわらず、8試合中7試合でスタメンマスクを被り、打率4割9厘、1本塁打、5打点と攻守にわたって世界一に貢献。一方でベンチウォーマーに甘んじていたのが、当時最年長だった谷繁元信である。
スポーツ紙デスクが振り返る。
「里崎ばかりが起用されることにフテくされて、『何のために来たのか‥‥』と大会中はボヤキが止まりませんでした。実績や経験値からすれば、谷繁に一日の長があるのは明らかでしたからね。結局、マスクを被ったのは、相性のよかった上原浩治が先発した第2ラウンドのアメリカ戦のみ。それ以外は、ベンチから里崎にアドバイスを送るスコアラーのような立ち回りに終始していました」
世界一を戴冠しようが、腹の虫はおさまらなかったのだろう。帰国後の凱旋会見でも不機嫌モードは変わらなかったようで、
「会見からフォトセッションまでのわずかな間に、王貞治監督が選手を集めて謝辞を述べるシーンがありました。ところが、その選手の輪に出番の少なかった谷繁、和田一浩、金城龍彦は加わらず、ひな壇に座ったまま。しかも、谷繁はあくびをしながら、『ほおって帰ろうや』とボヤく始末でした」(前出・スポーツ紙デスク)
連覇を果たした第2回大会は、城島健司が主戦捕手を務めた。結果、阿部慎之助とともにベンチを温めていた石原慶幸は“WBC後遺症”に陥ったようだ。
「守備力を買われていた石原は、登録メンバーの野手の中でただ1人だけ打席に立つことがありませんでした。そのブランクが打撃勘を狂わせてしまったのでしょう。09年は、シーズンを通して打率2割6厘と極度の打撃不振に陥ってしまいます」(WBC担当記者)
前回の第5回大会は、甲斐拓也と中村悠平の当時セ・パを代表する2人の捕手を併用。第3捕手だった大城卓三は出場機会こそ少なかったが、
「ブルペン捕手が定位置でした。とはいえ、悪い話ばかりではありません。ブルペンにいたおかげで、ライバル球団の投手陣のデータ収集に精を出せたといいます。第2先発投手やリリーフ陣の球質や癖を肌で感じられますからね。23年シーズンは、巨人のレギュラー捕手として初めて規定打席にも到達した。打つほうでは一定の成果が出ましたが、ディフェンス面ではセ・リーグ5位のチーム防御率3.39を叩き出す体たらくで‥‥。チームは2年連続のBクラスに低迷しました」(NPB関係者)
24年シーズン以降は捕手としての出場が激減。大城もWBCに狂わされた1人なのだろうか‥‥。
今大会で選出された捕手は、ヤクルトの中村悠平、阪神の坂本誠志郎、オリックスの若月健矢の3人。飛びぬけた存在がいない人選なのは、代表でも複数捕手制を確立し、過去の弊害を断ち切ろうというわけか。
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