政治
Posted on 2026年03月17日 06:30

イラン「ホルムズ海峡封鎖」世界の石油危機で蠢く「秘密交渉」フランス・ギリシャ・インド・トルコが「ウチだけは通して」

2026年03月17日 06:30

 イランによるホルムズ海峡封鎖で、各国による「秘密交渉」が明らかになっている。すなわち「ウチだけは通して」というものだ。アメリカのメディア関係者が明かす。
「イランがアメリカとイスラエルによる攻撃の対抗措置として、世界の原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡を事実上、封鎖。世界のエネルギー危機を招いています。ところが姑息だと言われているのが、フランスです。フランスはG7の議長国であり、3月11日のG7オンライン会議で『ホルムズ海峡でG7海軍が協力して世界の原油タンカーを護衛し、イラン攻撃から守ろう』とマクロン大統領自ら、各国に提言したばかり。ところがその裏で『フランスだけは通して』と、イランと秘密交渉していたことが。英紙フィナンシャル・タイムズにスッパ抜かれたのです」

 報道によると、そうした交渉はフランスだけでなく、メローニ首相のイタリアも始めたという。もっとも、イタリアは「ホルムズ通過許可を得ようとするような秘密交渉はしていない」と完全否定しているのだが…。

 ホルムズ海峡の通過許可を求めて交渉しているという国は、他にも挙げられている。ギリシャ、インド、トルコなどだ。こうした「抜け駆け」は、なぜ起きているのか。
「原油を人質にしたイランにアメリカが有効な手立てを打てず、長期戦になると各国が判断し始めたからです。このまま放置すれば、世界は深刻なエネルギー不足になると見込んで動き出した。イランにすれば思惑どおりで、西側を分断でき、してやったりです」(エコノミスト)

 では、日本はどうか。高市早苗首相は3月18日から、国賓待遇で訪米するが、
「イランによる周辺国の民間施設や外交施設への攻撃、ホルムズ海峡封鎖を公然と批判しています。日米会談を控え、とてもイランと抜け駆け交渉などできる状況ではありません」(政治アナリスト)
 そこでにわかにクローズアップされるのが、トランプ大統領の3月14日のSNS投稿だ。ホルムズ海峡の安全確保に向けて「封鎖の影響を受ける日本や中国、フランス、韓国、イギリスなどが艦船を派遣を期待する」としたのだ。日米首脳会談で、この「日本ホルムズ護衛問題」が取り上げられる可能性が大いに高まった。

 仮に自衛隊派遣となれば、法的なハードルは高い。そして自衛隊がホルムズ海峡に出た場合、イランはどう判断するか。そもそも、どんな理屈をつけても、ホルムズ出動ならイランは「長年、友好関係を築いてきた日本が裏切って、アメリカ寄りに動いた」として、攻撃対象とされる危険性が出てくる。

 2019年の第一次トランプ政権時、やはりアメリカとイランの対立が激化した。当時の安倍晋三首相はイランを電撃訪問し、イランの最高指導者ハメネイ師と会談。衝突回避に向けて緊張緩和を呼びかけ、高い評価を得た。前出の政治アナリストが言う。
「日本は原油の95%を中東に依存しています。今回のホルムズ海峡封鎖により、世界で最も負の影響を受ける国に日本が入っている、というのは世界中の専門家が一致するところ。しかしその日本のトップはアメリカに忖度し、1ミリも動けない。仲介の動きもない。『動けない、動けない、動けない』です」
 高市政権のままでは、日本はやがて行き詰まる日が来るのではないか。

(田村建光)

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