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Posted on 2026年05月12日 11:15

【大相撲夏場所】「親子幕内力士」藤ノ川と相撲三兄弟を育て上げた「父・甲山親方」の「パーフェクトな苦労人生活」

2026年05月12日 11:15

 史上11組目となる「親子幕内力士」が躍動している。
 大相撲夏場所2日目(5月11日・両国国技館)で、東前頭筆頭の藤ノ川は、横綱・豊昇龍に不戦勝。本人は先場所、2横綱を破る金星を挙げている。
 初日は50キロ以上も重い大関・琴桜に快勝し、これで連勝スタート。今場所も連続金星に期待がかかり、60本もの懸賞がかけられていたが、
「それは言わないでください。仕方ないので…」
 淡々とそう話すのみだった。

 21歳で迎えた今場所は、自己最高位。父親の甲山親方(元幕内・大碇)は、
「一日も早く(幕内終盤の)5時半以降で相撲をとる力士になってほしい」
 相撲での大学進学を断念させて、強豪の埼玉栄高校から、父が在籍する伊勢ノ海部屋に入門させた。

 その甲山親方は、相撲界きっての人格者で苦労人。新弟子が必ず入所する相撲教習所で「愛のある鬼教官」として知られる。地元の相撲教室「小松竜道場」(東京都台東区)でも、コーチ役を買って出ている。
「多くの親方衆があまりやりたがらない相撲教室など、先頭に立ってやっている。本当に頭が下がります」(相撲協会関係者)

 11組目の角界親子鷹だが、次男(幕下・碇潟)とともに、三人兄弟全員が相撲の道を歩み続けてきた。ところがその家族を、不幸の連続が襲う。2012年1月には生まれて3カ月だった長女(世奈さん)が、そして2013年6月には34歳の妻(直美さん)が相次いで急死したのだ。

同じ境遇の逆鉾と寺尾は部屋の枠を越えて甲山三兄弟と交流

 41歳だった甲山親方は東京だけでなく、地方場所では「出張」という形の勤務がある。
「その時は亡くなった奥さんの両親に育児をお願いしていましたが、仕事と育児をパーフェクトにこなしてきた。3人兄弟の食事は全て甲山親方が作ってきました。なかなかできることではありません」(相撲担当記者)

 昨年12月の埼玉巡業では、藤ノ川が末っ子(三男・夕剛君=埼玉栄高校相撲部)に稽古をつける場面も。同じく、幼くして母を亡くした逆鉾(前・井筒親方)と寺尾(前・錣山親方=ともに故人)の2人は部屋の枠を越えて、甲山三兄弟をこよなく愛していた。

 昨年7月に、148年の歴史がある伊勢ノ海部屋伝統の四股名「藤ノ川」を襲名。28年ぶりの復活だった。120キロ台前半の軽量力士だけに、春巡業では首を痛めて途中リタイアしたが、本場所にはしっかり戻ってきた。2横綱の休場、不甲斐ない上位陣の中で、3日目の大関・霧島戦で勝てば、一気に走る可能性十分だ。

(小田龍司)

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