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記事全文を読む→【サッカー日本代表】長友佑都「日の丸闘魂ハチマキ」でW杯の地メキシコへ飛び立った「セレモニー演出男」の「価値明暗」
ひとりだけ「空気」が違った。北中米W杯へ向けて、サッカー日本代表が成田空港から6月2日に出発した。カンファレンスリーグ決勝の影響で合流が遅れていたMF鎌田大地も加わり、選手26人が揃って決戦の地メキシコのモンテレイへと飛び立った。
約250人のファンと約100人の報道陣が見守る出国セレモニー。整然と列を作る選手たちの中に、ひときわ目を引く男がいた。DF長友佑都である。日の丸に「闘魂」と書かれた鉢巻きを額に巻き、満面の笑みで登場した。
長友らしい、といえばそうだ。2018年ロシアW杯では事前合宿中に金髪を公開し、2022年カタールW杯ではドーハ到着後の最初の練習で金髪姿に。さらにドイツとの初戦前日には赤髪へと染め直した。
「ハット、金髪、真っ赤に燃え盛る炎というストーリーを考えていました」
本人がのちにそう明かした「3段階の演出」だった。日本出国時からカタール入国、そして練習初日までハット(帽子)を深く被り、新ヘアスタイルを「封印」していたのだ。毎大会、自らをチームの起爆剤にしてきた男の、いつものやり方だ。
だが今回は、少し事情が違う。アジア勢初となる5大会連続選出は快挙だ。ただし、これには選出当初から異論があった。
「選手枠を使うほどの実力があるのか」
「ベテランが必要なら、スタッフとして帯同すれば十分ではないか」
そこに飛び込んできたのが、鉢巻き姿だった。これをどうみるか…。
長友本人は批判に対し、すでに自分なりの答えを出している。
「W杯が終わる頃には称賛しかないでしょう。空気清浄機みたいな役割も果たせる」
チームの空気を読み、緊張した若手の肩の力を抜き、ベンチからでもチームを前へ向かせる。それが自分の仕事だという自覚は、4大会分の経験に裏打ちされているようだ。
結果を出せば「名物男」と語り継がれ負ければ「浮かれた象徴」に
かつてのチームメートである中村俊輔コーチも、今大会でその経験値を認めた一人だ。
「単純にメンタルが強いということだと思うんですけど、それを現実にしてしまう力が、素晴らしいというよりも恐ろしい」
批判ではなく、畏敬に近い言葉だ。
代表選出会見では、妻でタレントの平愛梨と「ほぼ父の遺伝子」とプリントされたTシャツを着た4人の息子たちがサプライズ登場し、会場を沸かせた。メンバー入りが決まった直後には涙を流す映像も、SNSで発信された。こうした家族ぐるみの演出を「過剰ではないか」と受け取ったファンがいたのは事実だ。ただし、その家族の存在が長友を突き動かしてきたのもまた、事実である。
問題は「鉢巻きが似合うかどうか」ではない。26ある代表の椅子に長友が座る価値があるかどうか、だ。その問いに、W杯本番が答えを出す。結果が出れば名物男として語り継がれ、負ければ浮かれた象徴として記憶される。長友佑都にとって、5度目のW杯はそういう大会だ。
(ケン高田)
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