芸能
Posted on 2026年07月21日 20:00

令和の若者は理解できなくてけっこう!反町隆史「GTO」新作が古参ファンの心をワシ摑みした「刺さる仕掛け」

2026年07月21日 20:00

 藤沢とおるの同名漫画を原作に、1998年に大ヒットしたドラマ「GTO」。その続編となる連続ドラマが28年の時を経て、フジテレビの月曜夜10時枠で7月20日にスタートした。
 カンテレのサイトには、こう説明されている。
〈平成を代表する「学園ドラマの金字塔」として社会現象を巻き起こしたドラマ『GTO』。主演・反町隆史が演じる元暴走族の教師・鬼塚英吉が従来の教師像を覆す型破りなスタイルで、生徒や学校の問題に体当たりでぶつかっていく姿が人気を博した。そんな伝説の教師〝GTO (グレート・ティーチャー・オニヅカ)″が、約28年の時を経て、完全新作の連続ドラマで帰ってくる!〉

 どうやらEXILEのAKIRAが鬼塚を演じた2012年のリメイク版はなかったことにされているみたいだが、ようは2024年のスペシャルドラマ「GTOリバイバル」同様、はなから若い視聴者などは相手にせず、「1作目をリアルタイムで楽しんでいた」という、ある年齢以上のファンにターゲットを絞っているのが、むしろ潔い。

 なにせ初回冒頭から、古参ファンを喜ばせる場面が連発される。いきなり登場した前作のヒロイン・冬月(松嶋菜々子)は、今では鬼塚の妻となり、かねてからの夢だったキャビンアテンダントとしてキャリアを重ねている。言わずと知れたことだが、反町と松嶋は前作での共演が縁となって結婚しているわけで、そんな二人の私生活を覗いているようなやりとりに(ドラマ内では離婚の危機を描いていたけど)思わずニヤリ。

 舞台は聖林学苑から誠進学園に変わったが、前作で鬼塚に反感を持っていた学年主任の中丸(近藤芳正)が、今回は教頭になって再登場。校長の(宇梶剛士)に向かって「こいつ(鬼塚)はね、元暴走族なんですよ」と進言して、校長が顔をしかめるというサービスも。
 こんなの、前作のファンや、宇梶がかつては日本最大の暴走族組織「ブラックエンペラー」の7代目名誉総長だったことを知っている、そこそこの年齢の人間にしか刺さらないって。

生見愛瑠が明かした怒号現場には「お前!」が飛び交う

 肝心のストーリーは「教師と生徒のやり取りはタブレット端末で」「あだ名で呼ぶのは禁止」「不登校のクラスメイトのことなど誰も気にかけない」といった、絵にかいたような現在の冷めた教育現場に、時代錯誤な50代の鬼塚が型破りな方法で体当たりしていく…という、実に昭和的なノリ。私は嫌いじゃないけど、令和の若者にも受け入れられるかは、はなはだ疑問だ。

 どうやら、この「若者を置いてけぼり」な空気は、今作の撮影現場に答えがある様子。それが窺い知れたのが、今作で鬼塚のクラスの副担任を演じている生見愛瑠が、番宣を兼ねて反町とともに出演した「さんまのまんま 真夏のおしゃべり祭り」(フジテレビ系)での一場面だ。   
 前作のスタッフが多く再集結しているという現場では、いまだに「お前!」という怒鳴り声が飛び交っていることを生見が明かし、
「でもそれが、面白くて、楽しくて。皆、嘘がない感じがすごい素敵で」 
 しかしこれは少々、ヒヤヒヤするエピソードだ。

「お前」なんて呼び方をしたら、下手すりゃ「パワハラ」の誹りを受けかねないこのご時世。それこそ先日、「VIVANT」の続編制作中に、スタッフへのパワハラが問題となって処分を受けた福澤克雄監督の二の舞になりはしないかと、心配になる。

 めるるのように「楽しい」と受け止めてくれる子ばかりとは限らない。「GTO」のベテランスタッフは、早めに態度を改めたほうがよさそうだ。でないと「佐藤二朗にはすぐにパワハラ認定したくせに。これだからフジテレビは」と、また批判を受けかねませんから。

(堀江南/テレビソムリエ)

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