社会
Posted on 2026年06月28日 10:00

メガロドンよりスゴイ!1億2500万年前から生き続ける「深海の幽霊」ゴブリンシャーク「泳ぐ姿」の撮影成功と生態解明

2026年06月28日 10:00

「深海の幽霊」と呼ばれ、UMAファンの間で長年「伝説のサメ」とされてきたのが「ゴブリンシャーク」こと、ミツクリザメだ。実はこのサメ、およそ1億2500万年前の白亜紀から姿を変えていないとされる、まさに古代の生物。
 ただ、これまで我々が目にしてきたのは、漁の網にかかって水圧変化で絶命し、無残にも顎が飛び出した、いわゆる「死にゆく姿」のみだった。

 ところが学術誌「Journal of Fish Biology」に、自然の生息環境で悠々と泳ぐ「生きたゴブリシャーク」の姿が今年5月に掲載されると、研究者の間に衝撃が走った。

 ゴブリンシャークに関する2例の論文を発表したのは、ハワイ大学の研究チーム。1匹目は2019年に太平洋遠隔諸島海洋国立記念物内のジャービス島北西にある海山付近で、探査船の遠隔操作型無人探査機により捉えられた映像だ。2匹目は2024年、世界で2番目に深いトンガ海溝に50日間、カメラを設置。水深約2000メートルという、従来想定されていた生息限界を700メートルも超える領域で、20秒間にわたり撮影されたものだった。

 古代の化け物ザメといえば、映画化された「メガロドン」が有名だが、ゴブリンシャークはメガロドンが生息するはるか昔から深海で生き抜いてきたとされる。だが、生きた姿でキャッチされたことは一度もなかった。

魔女の鼻を思わせる細長い口先を確認

 ゴブリンシャークは現存するミツクリザメ科唯一の種。最大の特徴は、前方へ大きく突き出た長い吻(ふん)で、記録された映像には、確かに魔女の鼻を思わせる細長い口先が伸びているのが確認できる。科学ジャーナリストの見解を聞こう。
「これまでゴブリンシャークが生息するのは、オーストラリア沿岸やアメリカ西部の太平洋海域、さらに大西洋やインド洋の一部に限られるとされていました。今回の2例がいた場所がいずれも中部太平洋だったことで、生息領域が拡大している可能性が出てきました」

 いずれにせよ、1億2500万年前から存在し続ける「生きた化石」が今もなお、深海にいること自体が最大の謎であり、
「今回の研究でどの海域に生息し、どの程度の深海にまで分布しているのか、という手がかりを得られました。謎に包まれていたゴブリンシャークの全貌が解き明かされる日は近いかもしれません」(前出・科学ジャーナリスト)

 光の届かない深海で古代から姿を変えず生き続けてきた「深海の幽霊」。次にカメラが捉えるのは…。生態解明作業は、まだ始まったばかりだ。

(ジョン・ドゥ)

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