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記事全文を読む→下ネタ芸人「どぶろっく・紺野ぶるま・ルシファー吉岡」が明かした「コンプラに抵抗する技術と工夫」
ひと口に「お笑い」といっても、いくつものジャンルがある。しゃべくり漫才のような「正統派」をはじめ、「シュール」「ナンセンス」「自虐」「あるある」「リアクション」「スカし」「スベり」等々と多種多様。そんな中で、実は最も高度なのが「下ネタ」だ。
私なども、飲みの席で露骨な表現をしたり、そのものズバリを口にして下卑た笑いを浮かべている人間を見ると嫌悪感を抱くことがあるが、決して下ネタ嫌いというわけではない。なんの技術もセンスもないくせに「俺って面白いでしょ」と言わんばかり、大声で大して面白くもない下ネタを言う奴が嫌いなだけ。むしろ「本当に面白い下ネタ」は大好物なのだ。
先日放送された「大悟の芸人領収書」(日本テレビ系)は、ゲストにどぶろっく(森慎太郎&江口直人)、紺野ぶるま、ルシファー吉岡を迎えた「下ネタ芸人の美学SP」だった。
冒頭、大悟(千鳥)がこの顔ぶれを絶賛。
「大好きな4人です。本当に『戦ってる』4人」
するとトップバッターの森が、
「僕ですね、下ネタが苦手なんですよ」
と、裏切りとも思えるカミングアウトをし始めたのだ。
「僕もともと、下ネタっていうものに全く皆無な家庭に育ってて。亭主関白な父親で、家族全員が三つ指立てて玄関で迎えないと家に入ってくれない親父だったんですよ」
下ネタどころかお笑いにも無縁な、厳格な家庭に育ったというのである。
ではなぜ、ド直球の下ネタをやっているのかというと、全ては下ネタ大好きな相方の江口を輝かすためなのだと。
当初は普通の漫才やコントをやっていたどぶろっくだが、反応はあまり良くなかった。しかしある時、休憩中に江口が何気なく作った下ネタの歌をオーディションで披露したところ、まさかの合格。これがきっかけで、今のスタイルになったそうだ。
しかもギターが弾けなかった森は「エロのためにギターを習った」上に「歌もボイトレとか通うようになって」というのだから、あの無駄に美しいメロディーの歌の数々は、江口の「下ネタスター」としての天性と、森のたゆまぬ努力による、金のタマモノだ。
観客に記念品として贈呈する「サイン入りチンベル」
続いては、どんなお題も「チ○コ」で解く「下ネタ謎かけ」で知られる紺野。彼女はネタで使う1つ480円の呼び鈴、いわゆる「チンベル」を一度に100個も購入しているのだが、これには深い理由があった。
営業先で彼女がネタを披露する際、希望した観客にベルを渡し、紺野がお題に応えるタイミングで「チーン」と鳴らしてもらうのだが、そのベルには予めサインを入れておき、手伝ってくれた観客に記念品として贈呈している。そのため、大量の在庫が必要となる。必要経費ではあろうが、これほど優れたサービス精神はない。
最後はルシファー吉岡。「私の息子の新築一戸建ての建築費用です」といって表示されたのは、6740円の領収書だった。あれっ、ルシファーって独身じゃなかったっけ。そんな大きな息子さんがいたんだ……などと驚きながらも、安すぎる額を不審に思っていると、おもむろに取り出したのは、小さな一軒家の模型が付いたベルト。コントで使う小道具を腰に巻き、「ムスコに家、買ってやったんだ」と言い放ったのだ。
真夜中にこれを見て、大爆笑してしまった。実にくだらない、いや、実に最高! 8回も「R-1グランプリ」の決勝に進出しているのに、なぜ優勝できていないのか、不思議でならない。
コンプラ重視の世の中にあって、下ネタは衰退するばかりだが、それで大笑いできる世の中の方がむしろ健全ではないのか。下ネタ、バンザイ! 下ネタは地球を救うのだ。
(堀江南/テレビソムリエ)
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