事件

朝青龍「警官暴行&店員脅迫」は角界の恥さらしだ(2)

国会議員志望も「カネ目的」

 また、モンゴルでの朝青龍は、同郷の元力士との「激しい戦い」に徐々に勢いをそがれてもいた。

 5月28日、モンゴルでは、日本の国会に当たる国民大会議(定数76)の総選挙が行われた。国民的英雄である元小結・旭鷲山(民主党)と朝青龍の兄で元プロレスラーのスミヤバザル氏(人民党推薦)も立候補したが、ともに落選。

 元モンゴル国立大客員教授で、フリージャーナリストの宮田修氏が語る。

「旭鷲山は5年前の選挙では日本との友好関係を深める架け橋になってくれると期待されてトップ当選を果たしました。しかし、今度は選挙直前になって選挙区を変え、父親の実家がある地方に移ったのが敗因でした。朝青龍も、本人はビジネスに専念することにして代わりに兄を立てた。しかし、国民はそう甘くはなかった」

 モンゴル人力士の草分け、旭鷲山も朝青龍もモンゴルでは企業コンツェルンを形成している。朝青龍のASAグループは、投資銀行、旅行会社、人材派遣などを手がけ、日本でもよく知られている。宮田氏が続けてこう言う。

「モンゴルでもリーマン・ショック以降、国内の銀行が倒産するなど景気が悪化した。しかしモンゴルは地下資源が豊富。2年前から資源開発に沸き、経済を立て直した。今は年17%の経済成長を誇っています」

 むろん、20年前にやっと貨幣経済が浸透してきたという国だけに、驚異的な経済成長も割り引いて考えなければならないが、とにかくインフレが凄いらしい。

 石油の埋蔵量も豊富だが、精製所がなくガソリンはロシアからの輸入に頼っている。そのため、1リットル100円と信じられない高価格だ。ちなみに、公務員の給与は月2万〜3万円という。

「モンゴルで今、社会問題になっているのは激しいインフレと経済格差です。富める者は富んでいますが、貧しい人は極端な貧困にあえいでいる。モンゴルでは金持ちになりたければ、国会議員を目指します。というのも、国有財産の処分や外国との交渉事など重要事項は政府与党や役所が握っているからです。そうした情報を得てビジネスに反映させようと皆、議員を目指すのです」(宮田氏)

 旭鷲山しかり、朝青龍しかりである。

 来年には白鵬が勧進元になってのモンゴル巡業が予定されている。

「旭鷲山も朝青龍も落ち目ですよ。モンゴルで今、最も人気があるのは白鵬。素行もよく人格者で、祖国の英雄は新旧交代の感がある」(前出・駐在員)

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