エンタメ
Posted on 2012年08月28日 10:54

孫正義 長者日本一への⑦決断「若くても、資本がなくてもNO1になるには…」(2)

2012年08月28日 10:54

最初から大きく打って出る

 これはと思う業種はいくつかあった。

 コンピュータのハード会社、ソフト制作会社、貿易会社、病院のチェーン、情報関係の出版社‥‥。

 どの会社をとっても、自分の切り口は新しく、かならずや成功するに違いないと踏んでいた。

 孫は、1年半ものあいだ、しらみ潰しに調べた結果、自分の掲げた条件にもっとも合っているのはコンピュータ業界だとにらんだ。孫は確信していた。〈マイクロプロセッサが与える革命的影響は、まずひとりひとりが使うパーソナルコンピュータという形で始まる。そこからだんだん広がっていく〉

 孫は、創業前からデジタル情報革命のインフラを押さえることを目指した。

 まずは、個人的レベルで使われているパソコンにもっとも必要なソフトウエアの流通からはじめよう。

〈日本全国にパソコンソフトの制作会社は数十社ある。ソフトの小売店は数百店を超える。それなのに、メーカーと小売店を仲介する本格的な卸業者は、まだ日本で発達していない。これはいけるぞ!〉

 同じソフトでも最終的にはあらゆるソフト、あらゆるデジタルコンテンツに入っていくが、とりあえずは圧倒的に数の多いゲームソフトに絞ることに決めた。

 孫は、81年の夏に東京に進出した。社名を「日本ソフトバンク」とした。

 孫は、ソフトウエア流通をやるにしても、ソフト制作会社を取引相手として揃えておかなければならないと考えていた。そして、販売網も持っていなければソフトは集まらない。しかも、自分たちが間に入ることによってソフト制作会社にもメリットがなければならない。規模のメリットを出さなければ、自分が直接小売店に出せばいいということになる。ニワトリと卵、どちらが先かという生物学的な命題のようなジレンマをどうして突き破っていくか。どうやってこの業界に名乗りをあげるか。

〈チマチマやっても仕方がない。最初から大きく打って出るんだ〉

 孫は、そんなある日、エレクトロニクスショーという家電・エレクトロニクス業界の展示会が近く開かれることを耳にした。

 孫は、資本金1000万円のうち、800万円を投じて出展する覚悟を決めた。孫は、展示会に大きなブースを借りた。松下、ソニーの出展規模とほぼ変わらない大きさだった。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年05月12日 18:00

    先般、日村勇紀(バナナマン)が「体調不良」を理由に当面の休養を発表したが、実はその直前から体調への不安が見て取れた。それは4月26日放送の「バナナマンのせっかくグルメ!!」(TBS系)でのこと。ロケで訪れた貸別荘内のサウナで汗をかいた日村は...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月14日 11:30

    坂倉将吾をトレードに出して、先発候補と若い大砲を獲得する。そんな話を数年前にすれば、暴論と一蹴されただろう。だが、DeNAが正捕手の山本祐大をソフトバンクへトレードに出した今、広島ファンの間でその禁断のシミュレーションが現実味を帯びて語られ...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/5/12発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク