芸能
Posted on 2017年11月15日 17:57

ビートたけしの名言集「ゾマホンと行った『ベナン共和国』その2」

2017年11月15日 17:57

 前回からの続き。07年、殿の付き人を務めていたゾマホンが、故郷アフリカはベナン共和国へ一時帰国することになると、

「だったらよ、お前らもゾマホンと一緒にちょっとアフリカ行ってこい。せっかくだからアフリカ見てこい!」

 と、殿のただの思いつきにより、わたくしを含む軍団の若手5名が、ゾマホンと片道32時間をかけ渡航し、深夜2時、何とかベナンに無事到着したのでした。

 で、小さな空港を出ると、そこにはゾマホンが03年に建てた「たけし日本語学校」に通う褐色の生徒さん20数名が集まっていて、真っ暗な空港駐車場にて、唄と太鼓と踊りによる歓迎のセレモニーが開催されたのです。ただ、そのセレモニー、2時間を超える大変熱のこもったものだったため、さすがに、“気持ちはうれしいけど、一刻も早くホテルへ連れてってほしい”といった本心を隠しきれず、困惑した表情で、カポエラチックな踊りを見つめるばかりでした。

 ベナンでの滞在中は、10日程かけ、くまなく現地を見て回り、トラブルもなく日本へ帰国となったのですが、まだ仕事のあるゾマホンは現地に残るため、まったく旅慣れてない軍団だけでの帰路となり、嫌な予感がすると、その予感は見事に的中。トランジット先のリビアにて、殿の提案で全員が着ていた、ベナンの派手な民族衣装がアダとなり、「お前たち、日本人じゃないな。ミャンマーからの密入国者だろ」と、あらぬ疑いをかけられ、6時間も空港で拘束。最後は日本大使館に泣きつき、なんとか日本へ戻ってきたのでした。

 で、わたくし、帰国前日に現地の水をうっかり飲んでしまったため、帰路の間、かつて経験したことのない猛烈な下痢とおう吐に襲われ、30分おきにトイレに駆け込む状態で、やつれまくっての帰国となったのです。

 そんなわたくしの体調不良を知る由もない殿の“あいつらひさびさに日本食が食べたいだろう”といったお気づかいのもと、成田到着後すぐに殿が待つ六本木の寿司屋さんへ直行すると、

「北郷さん、ご苦労様でした。今日はどうぞお好きな物を食べてください」

 と、コントチックにねぎらいの言葉をもらったのです。が、下痢とおう吐による圧倒的体調不良のため、まったく食欲が沸かず、ただただ辛い顔して、高価な握りを無理してお茶で胃に流し込むのが精一杯であり、そんな姿に気づいた殿は、

「なんだ、お前、寿司苦手か? アフリカ行ってる間にすっかり舌がアフリカになっちまったか?」

 と、いつもどおり軽くからかうのでした。

 で、そんなアフリカ初体験から半年後、ゾマホンが緊急な用事でまたベナンに帰ることになったのですが、それを知った殿は、

「北郷、お前、アフリカ好きだったろ。またちょっと一緒に行ってこい」

 と、信じられないミッションが発動され、わたくし、帰国してわずか半年後に、再度アフリカへ旅立つことになったのでした。

ビートたけしが責任編集長を務める有料ネットマガジン「お笑いKGB」好評配信中!

http://www.owarai-kgb.jp/

◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年09月04日 07:00

    地上からは想像もつかない深海で、半世紀前に投棄された「核のゴミ」が静かに朽ち果てている――。米メディア「The Week」電子版が、そんな背筋が寒くなるようなニュースを報じた。フランス沿岸から約1000キロ離れた北東大西洋海域の水深約470...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年09月05日 14:15

    東京都港区で8月に行われた「麻布十番納涼まつり」で、屋台の「冷やし蟹ラーメン」を食べた78人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、3人が入院した問題で、新たな衝撃事実が判明した。東京都と港区は発症者31人と従業員2人の便からサルモネラ属菌が検出され...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    政治
    2026年09月08日 07:15

    アメリカ・アイダホ州の一部地域では、畑の土を外へ持ち出さないよう、厳しい移動制限が敷かれている。農機具も土を完全に落とさなければ、「発生地域」の外へは出せない。そこまでして封じ込めている相手が、肉眼ではまず見えない「線虫」だ。名前は「ジャガ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/1発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク