芸能

天才テリー伊藤対談「橋幸夫」(1)プロの歌手になるのは本当に嫌で…

●ゲスト:橋幸夫(はし・ゆきお) 1943年、東京都生まれ。9人兄弟の末っ子として誕生。中2の時、遠藤実の歌謡教室に通い始める。60年、「潮来笠」でデビュー。同曲で「第2回日本レコード大賞新人賞」受賞、「第11回NHK紅白歌合戦」初出場。のちにデビューした舟木一夫、西郷輝彦らと「御三家」としてアイドル的な人気を集める。その後も吉永小百合とのデュエット曲「いつでも夢を」、「霧氷」、「子連れ狼」など数々のヒットを飛ばし、人気と実力を兼ね備えた若手ナンバーワン歌手として映画・テレビに多数出演。現在までに発表した曲は500を超える。89年、認知症の母の介護について著した書籍「お母さんは宇宙人」がベストセラーとなり、これを機に老人医療・介護問題をテーマとした講演活動を開始する。2009年より認知症講座「夢の架け橋」を全国で開催。11年より日健総本社主催による講演「一生健康・一生学習~人生は生きてこそ…」を全国で開催。各地での講演回数は700回を超える。

「潮来笠」で鮮烈なデビューを飾り、「いつでも夢を」「霧氷」ほか数々のヒット曲を連発、今も変わらぬ歌声で人々を魅了し続ける橋幸夫。大ファンの天才テリーは、そのデビュー秘話から御三家時代のフィーバーぶりに興奮しきり、そして思わぬ大スクープも引き出した!?

テリー そもそも橋さん、最初は歌手になるつもりがなかったんですって?

 そうです。中2の時、おふくろに「悪い仲間とつきあえないように」って、無理やり遠藤実先生の歌謡教室に連れていかれたのが歌との出会いですから。

テリー じゃあ、当時は相当なワルだったんだ。

 ハハハ、そんなことないよ。小5の時から空手を習ってたんですが、そこにちょっと悪い連中がいて仲よくしていただけ。

テリー その時、橋さんは歌への興味は?

 まったくない(笑)。

テリー となると、すごい話ですよ。だって遠藤実さんといえば、音楽業界の大先生じゃないですか。教室の生徒さんも、たくさんいたんでしょう?

 ええ、50~60人くらいいましたね。皆さん、プロを目指して実に熱心だし、先輩にはこまどり姉妹もいるし。

テリー そんなところへ、全然その気のない橋少年が入っていったわけですか。

 もう、家族ぐるみで応援されちゃってね。学校の門を出ると、バイクに乗った兄貴が待っていて「送ってやる」と言われちゃって、逃げたくても逃げられなかったんですよ(苦笑)。

テリー それでもデビューしちゃうんだから、よっぽど光るものがあったんでしょうね。

 いやァ、高2の時に先生から「そろそろプロにするから」って言われただけですよ。そんなこと言われても、毎日「嫌だ」と思っていましたしね。

テリー 何を言ってるんです。3年でプロデビューなんて、トントン拍子じゃないですか。

 だけど、最初に先生に連れられて行った日本コロムビアでは断られたんですよ。ディレクターの前で村田(英雄)先輩の「蟹工船」と「人生劇場」を歌ったんですが「ちょっと(声が)若すぎますね」って。

テリー ああ、村田さんの歌だから、よけいにそう感じたのかも‥‥。

 次に先生が紹介してくれたのがビクターでした。当時のビクターの所属はフランク永井さん、松尾和子さん、マヒナスターズとみんな都会的な方ばかりで、演歌系はいなかった。だから逆に、「すごく目立つから、おもしろい」と。

テリー デビュー曲の「潮来笠」はすぐ決まったんですか?

 デビューにあたって4つの候補曲があって、先生から「好きなのを選びなさい」と言われたんです。僕は「あれが岬の灯だ」という曲が気に入っていたんですが、結局、他のスタッフ全員が選んだ「潮来笠」になったんです。

テリー でも、結果としてそれが大ヒット。

 そうなんですよ。それからあれよあれよという間に、デビュー5カ月で紅白歌合戦に出演、8カ月後には浅草国際劇場でワンマンショーが開催されることになってね。全回とも超満員で1日3回公演、1週間で11万人入ったそうです。

テリー ハハハ、もう桁がすごすぎますね。

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