エンタメ
Posted on 2012年07月19日 10:54

早世のマドンナたち⑤ 林由美香 “自宅で突然死”人気AV女優に残る母の疑念(1)

2012年07月19日 10:54

 AVとピンク映画をまたいで16年ものキャリアを重ねた。そして、関わった誰からも愛された。そんな「アダルトの妖精」は、ある日、忽然と世を去ってしまう。翌日が誕生日という心はずむ晩に、林由美香はなぜ、1人きりの部屋で死んでしまったのか─。

AV400本に出演

〈遺体は、部屋着でくつろいだ状態でうつ伏せに寝そべっていました。安らかな死に顔でした。争った跡もなく、所轄警察署も事件性がないと判断しております。死因が特定されないため行政解剖に回されましたが、特に異常は見当たらないとのことでした〉

 05年7月3日、林由美香の遺族は、一部のメディアにこんなFAXを送った。由美香は6月26日午後10時頃に自宅で亡くなっており、その翌日に母親や元恋人によって発見された。そのFAXには、死後もくすぶった「自殺説」や「事故死説」を封印するかのような性急さが見られた‥‥。

 時代が昭和から平成に変わった89年に、林由美香はAV女優としてデビューした。当時の「単体女優」は、まして由美香ほどのビジュアルなら“擬似”であることが当然なのに、あえて“本番”を選んだ。そのほうがラクだからという、いかにもあっけらかんとした理由である。

 由美香は、またたく間に人気女優となり、AVだけで400本、ピンク映画に主舞台を移して200本という膨大なキャリアを重ねた。AV監督のカンパニー松尾は、公私ともに由美香に夢中になった1人だ。

「2回目に彼女を撮った『硬式ペナス』という作品で、キャンペーンで一緒になったんですよ。その後、彼女から電話がかかってきて、ゴハン行こうよという話から、半年くらいつきあうようになった」

 松尾が撮った「硬式ペナス」は、編集の段階で、いかに自分が林由美香を好きであるかを訴えている。松尾いわく〈ラブビデオ〉として由美香だけに向けたものであり、それに彼女が応えた形となった。

「最初から単体女優としてデビューしたくらいだから非常にチャーミング。それに加えて、若い時から年をごまかして水商売をやってきたから、ぶっちゃけた性格。その両方が合わさって多くのスタッフに愛されたし、あれだけの仕事量にもつながった」

 やがて由美香は、ピンク映画の世界でも高い評価を受ける。ピンク映画のミニコミ誌「PG」の編集者で、ピンクの映画祭である「ピンク大賞」を主宰する林田義行は言う。

「AVの世界でも人気があったのに、さらにピンク映画でも評価されるという女優はマレでしょうね。今年はピンク映画50周年にあたりますが、その歴史に重大な足跡を残した1人。亡くなる前までは、毎年、ピンク大賞のプレゼンターをお願いして、会場を華やかにしてもらいました」

 11歳の時に両親が離婚し、父親のもとで暮らすと、やがて父は「自分の友人の母親」と再婚。居場所を失った由美香は夜の街をさまよい、60万円で処女を売れないかと考えるような荒んだ生活を送る。

 AV女優になってからは、深い意味での「円滑な人間関係」は築けないまでも、少なくとも仕事に対する責任感や、陽気な酒豪ぶりから、誰からも愛される存在になっていた。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月07日 07:00

    メジャーリーグの3月・4月の月間MVPにはドジャースの大谷翔平が選ばれ、投手部門での初受賞となった。5試合に先発登板して2勝1敗、防御率0.60の好成績からして、文句ナシの選出だったことは想像に難くない。しかし日本球界では、セ・リーグの3月...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月07日 11:30

    借金13、単独最下位。4月の時点で早くも重苦しい空気に包まれていた中日が、苦境打破の願掛けとして持ち出したのが、古来の験担ぎである「盛り塩」だった。それがわずか10日で、税込650円のおにぎりに化けた。バンテリンドームナゴヤで5月4日から発...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク