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昨年11月に朝日新聞が実施した主要100社アンケートで、「アベノミクスによって景気が拡大した」と回答した会社は9割。だが、個人が好景気を実感したのか疑問が残る。庶民の生活と経済の関係に詳しいジャーナリストの荻原博子氏が解説する。
「今年は増税ラッシュで家計が圧迫されます。1月から株式への投資税が10%から20%にアップ。6月からは、個人住民税に年間1000円の上乗せが10年間続く。4月は消費税が8%に上がり、7月は地震保険料が最大30%増加。10月には社会保険料も増税されます」
さらに家計が破綻寸前で、“小遣いゼロリーマン”が急増するというのだ。
経済誌記者が言う。
「実際、すでにランチは弁当。コーヒーはインスタントで済ませるという人は意外に多い。バブル期に高額な住宅を購入したものの価格は暴落。今もローンに追われているサラリーマンは食後の一服もままならないのが実際のところです」
増税は今後2015年まで続く。消費税が8%から10%へ、自動車税や相続税のアップも決定した。
「今後さらに経済格差が進み、好景気を享受する人と縁がない人に二極化します。トヨタなどの輸出産業は、消費税増税で今より潤うことは確実。消費者はトヨタ車購入時に消費税を支払い、下請け会社がトヨタに納めますが、トヨタ自体は還付金制度によって、国に消費税を納めないうえに還付金ももらえます。ですが、大部分の企業は内需産業で、ボーナスや残業手当は増額傾向ですが、基本給は17カ月連続で減少しているため、『忙しいけど儲からない』と感じる人が大半でしょう」(前出・荻原氏)
この状況は打開されそうにないと、荻原氏が続ける。
「『三本の矢』で最も重要な、『民間投資を喚起する成長戦略』の中身が具体的でないからです。『大胆な金融政策』と『機動的な財政政策』だけでは、給料は上がりません。アベノミクスも限界が見えてきました」
ただし、現在は円安によって株式市場が活性化し、値上がりが期待される銘柄もあるという。投資評論家の山本伸氏に推奨2銘柄を聞いた。
「1つは日本冶金工業。6年後の東京オリンピック開催に向けてハブ空港化される、羽田空港から多摩川を挟んで1.2キロメートルの場所に有する自社土地価格、約43万平方メートルの上昇が見込めるためです。もう1つは、オカダアイヨン。ビルを壊す建設機械のメーカーで、今年から、1981年以前に建築された耐震基準を満たしていないマンションの建て替えが促進されるから、という理由です」
小遣いが増えない以上、アベノミクスにあやかり、株で小遣い稼ぎをするのも一興かもしれない。
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