芸能

西城秀樹「63歳突然死」までの傷だらけの「15年闘病」(2)最後の日も「家族のために」

 大明院長が続ける。

「当院には頸椎損傷で首から下がまったく動かない元レスリング選手がいて、自分で車の運転までできるようになったのですが、彼の姿を励みにしていました。ロープにつるして神経の再生を促す『空中リハビリ』は大きな痛みを伴います。それでも西城さんは『この野郎~!』と大声で自分を奮い立たせるように3時間のつらいリハビリを週4~5回こなしていました」

 最後にリハビリで訪れたのは4月25日。倒れることになる当日だ。

「その日も『家族のために、子供たちのために頑張る』と言って帰っていったのですが‥‥。体のしびれも取れて、これからという時だったので非常に残念です」(大明院長)

 脳梗塞に倒れたあとも、西城は合同コンサートなどでステージに立ち続けた。昨年4月にチャリティーコンサートを開いた「桜りん会」の本田實恵子氏が言う。

「おつきの方2人に両脇を支えられて会場入りした時は『大丈夫かな‥‥』と不安がよぎりましたが、いざステージに上がると、左手でマイクを持って7曲ほど披露。思うように体が動かなくても、イスから立ち上がり、疲れては座ってを繰り返して‥‥。ヒット曲『YOUNG MAN』のパフォーマンスには、涙を流すファンの方もいらっしゃいました」

 近年、テレビでもたびたび目にした西城の懸命な姿だが、この先にも夢に満ちた「計画」があったという。47年来の親交があり、リハビリジムを紹介した音楽プロデューサー・長田栄二氏が明かす。

「2年後の東京パラリンピックで『YMCA』を披露させたいと、事務所の社長とも話していました。おそらくその話が秀樹にも伝わっていたのでしょう。それまでに完璧に治したい。そんな気持ちから、今年1年は仕事をセーブしてリハビリに専念したいと打ち明けてくれました」

 国民的なヒット曲を、パラリンピックで熱唱することに誰も異論を唱えなかったであろう。だが、全ては「かなわぬ夢」となってしまった‥‥。

 そんな西城は72年3月に「恋する季節」でデビュー。歌謡曲が国民の最大娯楽だった70年代に、たちまちトップアイドルの一角に食い込んだ。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
「京都崩壊」の信じがたい現実…外国人観光客専用都市に激変した「不気味な風景」
2
商品価値が落ちたヤクルト・村上宗隆「メジャー計画変更」で大谷翔平と同じ道を
3
土壌ラドン濃度・衛星観測・上空発光…火山噴火と大地震「前兆キャッチ」の新技術がスゴイ!
4
山尾志桜里の「公認取り消し」騒動を起こした玉木雄一郎は「榛葉幹事長人気に焦った」って!?
5
フジテレビ・山本賢太アナが行方不明に!? 「代役」登場と「謎のテロップ」