エンタメ

ワンピース、座頭市キャラの波紋「映画にあったシーンと類似」

“真相”がまことしやかに流布され、騒動として拡大していった背景には伏線があった。

 勝に激似のキャラが登場する4年ほど前から、故松田優作(享年40)、田中邦衛(80)、菅原文太(79)と、やはり名優3人に酷似したキャラが登場しているのだ。

「3人が登場したシリーズ中に、田中邦衛似のキャラがしばらく出ない時期があって、その時もネット上で〈田中サイドからクレームが来たのでは〉と邪推する人が出ました。とはいえ、3人は顔こそそっくりでしたが、実在する本人たちとはまったく別のキャラでしたし、“田中邦衛似”も再び登場したが騒動にはならなかったんです。ところが今回は、勝新にそっくりなだけではなく、『座頭市』という“作品”のストーリーにもよく似ていた。そして登場直後に休載というタイミングでしたからね」(前出・三平氏)

「座頭市」のストーリーといえば、盲目の剣客・市が悪を駆逐する壮快な作品だが、「ワンピース」版の“市”も盲目であるうえ、オリジナル同様に着古したマントを羽織って、仕込み杖を携帯している。

 さらには、その“勝新似”が盲目であることを利用して、賭場の悪人たちがイカサマをするシーンは、丁半博打とルーレットの違いこそあれ、本家と類似しているのである。

「この人の世にゃあ、見たくもねェ、ウス汚ェモンも…たくさんありましょう……」というセリフなども「座頭市」をモチーフにしていることを想起させ、ネット上の疑問もそれなりに説得力が出てくる。

 とはいえ、「座頭市」や「勝新太郎」といった名前を使用しているわけでもなく、漫画の絵が似ているという理由で著作権や肖像権の侵害は主張できるのだろうか。

「著作権法相談コンサルティング」代表の大熊裕司弁護士が語る。

「まるごと複製したわけではなくとも、意図的に模倣した場合は著作権侵害の問題が生じてきます。たとえ絵であっても、一般の人が見てその人だと認識できるのであれば、権利侵害に当たる可能性はある。もし和解をするということになれば、経済的損失をどのように見るかですね。

 一般論として言えば、実際に訴えが起これば発行差し止めといった問題が出てくるので、延々と協議をするわけにもいかない。穏便に済ませるために和解金で解決するというケースはあると思います」

 はたして、「ワンピース」の休載理由が「著作権問題」にあったのかどうか、関係者の証言をさらに追っていくと‥‥。

カテゴリー: エンタメ   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<老人性乾皮症>高齢者の9割が該当 カサカサの皮膚は注意

    330777

    皮膚のかさつきを感じたり、かゆみや粉をふいた状態になったりすることはないだろうか。何かと乾燥しがちな冬ではあるが、これは気候のせいばかりではなく、加齢による皮膚の老化、「老人性乾皮症」である可能性を疑った方がいいかもしれない。加齢に伴い皮膚…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<中年太り>神経細胞のアンテナが縮むことが原因!?

    327330

    加齢に伴い気になるのが「中年太り(加齢性肥満)」。基礎代謝の低下で、体脂肪が蓄積されやすくなるのだ。高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病に結びつく可能性も高くなるため注意が必要だ。最近、この中年太りのメカニズムを名古屋大学などの研究グル…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<巻き爪>乾燥による爪の変形で歩行困難になる恐れも

    326759

    爪は健康状態を示すバロメーターでもある。爪に横線が入っている、爪の表面の凹凸が目立つようになった─。特に乾燥した冬の時期は爪のトラブルに注意が必要だ。爪の約90%の成分はケラチン。これは細胞骨格を作るタンパク質だ。他には、10%の水分と脂質…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

注目キーワード

人気記事

1
報道陣驚き!佐々木朗希ドジャース入団会見は「中身薄すぎな言葉」のオンパレードだった
2
「話にならないと思いますよ」元世界王者・内藤大助が斬り捨てる「井上尚弥の挑戦者」の平凡さ
3
渡辺麻友にフジテレビ・渡邊渚元アナ…突然テレビから消えた美女の「非公表な体調問題」
4
中居正広が大ダメージを与えた日本サッカー界の「代表復帰選手」問題
5
九里亜蓮FA金銭補償の「答え合わせ」は前田健太の「広島カープ帰還」という感涙