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記事全文を読む→天才テリー伊藤対談「ダンディ坂野」(3)ネタの説明もする老人ホームの営業
テリー 考えてみれば、ダンディって笑いもスタンスもまったく変わらないじゃない。そこに俺はすごみを感じるね。
坂野 それ、よく言われますね。もっとも、自分でも変えちゃいけないと意識してはいるんですが。
テリー それはなんで?
坂野 昔から大好きなアニメなんかを見ていて思うのは、「変わらないからこそのすばらしさ」はある、ということです。よく、人は常に変わっていかなきゃ、変化していかなきゃ、なんて言われますけれど、僕がこのスタイルを決めた時、ダンディ坂野は「黄色い『ゲッツ!』の人」でずっとやっていくんだ、と。
テリー だからこそ、新機軸のネタには逃げなかったんだ。
坂野 劇的に変化することができなかったところもあるんですが(苦笑)、できないなら、それこそマギー司郎さんみたいな不変のスタイルで自分はいいんじゃないかと。
テリー じゃあ、あまり時代性なんかは考えない?
坂野 定番のお菓子って、爆発的に売れなくても昔から残っているじゃないですか。笑いも同じで、定番になればいつの時代もある程度は喜んでもらえるんじゃないですかね。
テリー そこに気づいちゃったら、もう怖いものはないね。ところでダンディ、近頃話題の闇営業はやったことあるの?
坂野 面倒だからやったことないです。例えば、友達に「これしかギャラがないんだけど、5分でいいから来てしゃべってよ」と言われても、結局、自分のスケジュールは全部事務所に預けていますから、一度事務所に伝えるようにお願いしているんですよ。
テリー 真面目だなあ、そんな感じで営業はどこでもバッチリこなしているんだろうな。
坂野 いえ‥‥実は僕、お座敷だけちょっと苦手で、できるだけNGにしているんですよ。ごめんなさい。
テリー なんで俺に謝るのさ(笑)。でも、なんでお座敷がダメなの。
坂野 過去の仕事でトラウマがありまして‥‥。お座敷って泊まれるから、ベロベロに酔っ払った人がいるんですよね。ウケてる時はいいんですが、あんまり反応がよくないとヤジが飛んでくるんですよ。
テリー お酒が入る席は、どうしてもそうなるよねぇ。
坂野 酔っている人って、自分のヤジでどんどん盛り上がっちゃうみたいで、「俺の芸人イジリはおもしろい」と思い込んで、がんがん絡んでくるんです。しかも、周りの人から「ダンディさん、ごめんなさいね」なんて慰められながらネタをやるのが、本当につらいんですよ。なので、できるだけ避けたい現場ですね。
テリー マイペースの現場っていえば、老人ホームはどうなの?
坂野 ああ、NHKの番組絡みで北海道と沖縄の老人ホームでやったことはありますけど、全然ウケませんでした。「ゲッツ!」にも無反応だし。
テリー うーん、ネタが理解できないのかな。
坂野 ああいうところは、(海老一)染之助・染太郎さんみたいな大道芸、見てわかる芸がいいんじゃないですかね。僕なんか、「今のネタはこういう話で、こうだからおかしいんだ」なんてオチまでの流れを説明して、やっと「あらー」みたいな反応をもらえる感じですからね(苦笑)。
テリー フフフ、そこまでやるんだ。偉いなァ。
坂野 さっきも言いましたけど、土壇場でのあがきはテリーさんに鍛えられましたからね(笑)。
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