スポーツ
Posted on 2013年07月31日 09:59

落合博満「球界のタブーを猛毒ブッタ斬り」(4)中畑監督は来年もやりたいと言っている

2013年07月31日 09:59

 オールスターを斬ったあとは、クライマックスシリーズ(CS)、そして日本シリーズである。落合氏は猛然とCSにかみついた。

「最近、『(勝率が)5割を切った球団がCSに出てきたら格好つかないよな』と言い始める人が(NPB内に)いっぱい出てきたんです。でも、お前らがそのルールを作ったんだろ。オレは最初から反対したんだ」

 オールスター前、セ・リーグの3位は勝率4割4分6厘で2位・阪神と11ゲーム差の中日。これを指していることは明らかだ。

「勝率4割5分ぐらいのところが2位に勝って1位にも勝って(日本シリーズで)パ・リーグ(の球団)にも勝ったら、『何だ、勝率5割もいかないところが日本一になったのか』となる。オレ、大喝采したい。だって皆さん、それを望んだんだから。5割を切ったチームが(CSに)出てきちゃいけないっていうルールを誰も作ってない。こんなもの、最初からわかりきってたことだよ」

 まさに10年の日本シリーズを思い出す言葉。パ3位のロッテが、落合監督率いるセ覇者の中日と対戦し、まさかの日本一に。下克上と言われた、あの苦い経験がよみがえったのだろう。

 前出・デスクが言う。

「落合氏の言うとおりですよ。でもNPBは金儲けをしたいから、絶対にCSはなくならない。セ・パ上位3チームをミックスしてトーナメント方式でやるという案も出てますし。あるいはファーストステージ5試合にするとか。形を変えても何とかして存続させますよ」

 はたして皮肉タップリな落合氏の“大喝采”が現実のものとなるのか──。

 さて、講演の締めくくりは聴衆からの質疑応答。

「横浜DeNAが強くなるには何から着手したらいいと思いますか」とのお題を与えられると、即答した。

「横浜? 全て変えなきゃダメだ。まぁでもキヨシ‥‥成績悪かったらもう辞めるって言ったんだよな。でもオレんところに入ってくる情報では、来年もやりたいって言ってるぞ」

 落合氏は中畑清監督(59)とは同期で友人同士という間柄。恐らく「ホットライン」による「情報」なのだろう。

「でも男に二言があったらマズイよな。だから今のままだったら辞めざるをえないんじゃないか」

 落合氏のこのセリフに対し、スポーツライターはある「裏事情」を明かすのだ。

「落合氏は来年のスケジュールを空けてるらしいですよ。なぜか講演の予定が真っ白だと。実際、DeNAが次の監督候補の一人にあげているとも聞きます」

 だからなのか、落合氏は横浜再建論について「意欲的な」指摘をしたのだ。

「弱いんだったら練習すればいいじゃないか。戦力が整ってないんなら、整えるために人を連れてくるよりも、まず現有戦力の体力をどうやって上げるかを考えれば、けっこうおもしろいチームだと思いますよ。でも今のやり方じゃ無理だ。そこまで言い切っちゃうかって言われるけどね。まぁ‥‥キヨシ頑張れ、だ」

 こうして120分に及ぶ猛毒独演会は終了。球界はぜひ落合氏の提言に耳を傾けるべきだろう。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク