政治

「コロナ拡散疑惑」中国が繰り出す次なる“ワクチン外交”の一手とは?

 新型コロナウイルスの「発生源」を巡り、アメリカと中国が激しい火花を散らしている。

 4月中旬、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、

「我々は初期に(研究所を)見せてほしいと言ったが、中国政府は拒否した。何か問題が起きていることがわかっていて、見せたくなかったのだろう」

 と、意味深な発言で中国を疑っていることを隠さず、武漢市にある「武漢ウイルス研究所」から拡散したとみて、調査に乗り出した。

 これに対し、中国は「実験室から拡散したとする科学的根拠はない」と反論。「中国寄り」と批判を浴びるWHO(世界保健機関)も、研究所説を否定している。

 不信感は中国国内でも表面化。ネット上などで戦犯探しが始まると、武漢ウイルス研究所の女性研究員・石正麗氏に疑惑の目が向けられている。

「新型コロナはコウモリが持っているコロナウイルスが原因と考えられていますが、研究所では以前からコウモリのコロナウイルスについて研究が行われていました。そんな中、15年に国際医学誌『ネイチャー・メディシン』で、石氏が共同執筆という形で発表した研究論文が見つかったんです。同論文には、コウモリが持つウイルスにしてヒトの呼吸器細胞にも感染させることが可能なキメラ・ウイルス(遺伝子組み換えされたウイルス)を生成したと記されていた。それで人為的に作成していたものが拡散したのではないかと、噂されているんです」(中国在住のライター)

 怪しむ声は本人の耳にも届いているようで、2月2日にSNSの微信(ウィーチャット)で、

〈新型コロナウイルスは実験室と無関係であることを命がけで保障します〉

 と投稿して火消しに走っている。

 米中の対立は、発生源の特定だけにとどまらなかった。今度は「ワクチン外交」での主導権争いが勃発。その詳細は、4月28日に発売のアサヒ芸能5月7・14日の合併特大号で特集されている。

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