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記事全文を読む→「没後8年」坂口良子、男の手を布団の中の胸に導く“青春の女神”名場面とは
女優・坂口良子が死去したのは今から8年前、2013年3月27日だった。享年57。直前に重病であることが報じられて、すぐの訃報であった。
坂口良子の特徴には、時に見せる切なく、哀し気な目があるが、倉本聰原案で坂口が出演したドラマ「前略おふくろ様」(日本テレビ系)=1975年10月~、1976年10月~=に、こんなシーンがある。
主役の萩原健一扮する料亭の板前・片島三郎は、「サブ」、「サブちゃん」と呼ばれ、山形県上山市蔵王出身という設定。純朴で、母親思いの板前だが、坂口良子扮するかすみはサブと同じ料亭の仲居で、地元・深川の鳶「渡辺組」棟梁(かしら)の一人娘だ。ある日、かすみの父(加藤嘉)が、料亭の花板・秀次(梅宮辰夫)に尋ねる。
「おたくのサブってのは」
「サブはいい奴ですよ」と秀次。そこで、かすみの父は、かすみが熱があり家で一人で寝ているからと伝え、サブに届けさせてくれと、忘れ物をしたような体裁で、秀次にみずからの煙草入れを託すのであった。
そうとは知らず、渡辺組に煙草入れを届けるサブ。
「ごめんください」
始めは留守を預かる渡辺組の小頭・半田妻吉(室田日出夫)の母(岡嶋艶子)に玄関で煙草入れを託した形のまま、帰されそうになるサブだが、そこへ、「サブちゃん、サブちゃんじゃないの」と奥からかすみの声。
家に上がり、部屋に入ると、かすみは布団に寝ている。寝ている下から、サブを見上げる坂口良子の目線が愛おしく、まことにかわいらしい。
少し、ふっくらしたホオが少女の面影を残している。
ぷぅっと膨らませ、すねた表情が似合いそうだ。
「大丈夫ですか」とサブ。
「ウン」とかすみ。このシーンでも妻吉の母が割って入るような場面があるが、最後はようやく2人きりに。少しのやりとりがあり、帰りしな、布団の脇に座るサブと布団から左手を出し、サブの左手と握手をするかすみ。そこでかすみは驚くべき行動に出る。
握ったサブの左手を布団に滑り込ませ、みずからの胸に持って行くのである。
しばしの間があり、布団から出されたサブの左手はかすみのお椀型のバストをかたどったような形に硬直。ここでまたしても、坂口良子の切ない目。
「また、外で会ってね」
何とも甘酸っぱい、そして、坂口の火照った胸の体温さえ伝わってきそうな名シーンだ。この時に、彼女は“青春の女神”となり、「前略おふくろ様」もこの時、忘れられない伝説の青春ドラマとなったのではないか。
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