スポーツ

釜本邦茂 ザックJAPANはW杯“混戦のC組”をこうして突破しろ!(1)

20131219j

 いよいよブラジルW杯の組み合わせが決定し、日本はコロンビア、コートジボワール、ギリシャと同じC組となった。W杯優勝経験国との対戦がなく、比較的恵まれた感もあるが、逆に、どこが抜け出してもおかしくない混戦必至のグループと言える。はたして日本は1次リーグを突破し、前回大会以上の活躍ができるのか。“ご意見番”釜本邦茂日本サッカー協会顧問が過激提言する。

 今年最後の欧州遠征(11月)は、よくやったと思いますよ。10月の遠征を無得点で連敗したことで、選手は「これではダメだ」「何とかしないといけない」と発奮し、いいゲームにつながったと思います。特に、3対2で逆転勝利したベルギー戦は、見ていておもしろかった。選手は積極的に遠くからでもシュートを放っていたし、ザッケローニ監督もこれまでにない選手起用を見せてくれましたからね。

 ザックJAPANは、10月と11月の2度の欧州遠征で「天国と地獄」を味わった。第1次遠征では、W杯予選敗退のセルビアに0対2で完敗。ベラルーシにもゼロ封された。こうした日本代表の体たらくに檄を飛ばしたのが、日本サッカー協会の釜本邦茂顧問だった。10月17日に開かれた第66回新聞週間「記念の集い」の席で、「パスはうまくなったが、ゴールへ向かわなくなった」と叱咤し、「ザック監督を代えるべき」と更迭論まで展開したこともあった。そんな釜本氏には現在のザックJAPANがどう映るのか。

 ハハハッ、「ザック監督を代えろ」というのは冗談で、僕なりの代表へのエールですよ。W杯開催まで残り半年というこの時期になって、日本サッカー協会が監督を外すわけがないことは、誰でもわかっている。いまさら「また、岡田(武史)クンにやってもらおうか」なんて言えるはずもない(笑)。

 確かに「いつも同じメンバーで、交代も同じことの繰り返し。繰り返しならボクにでもできる」とは言ったかもしれないな。

 その真意は、“試合内容も結果も伴わないなら、新しい試みをしていかなければいけないでしょう”ということを伝えたかったわけです。ザッケローニ監督にしてみれば、連係をよりよくするためにメンバーを固定していたのかもしれないけど、日本代表に新しい血を入れることがなかったからね。

 最近の若手のサッカー解説陣は静かなタイプが多いみたいだし(笑)、自分の発言が思いもよらず、反響を呼んでしまったということにすぎないよ。

 だが、10月の1次遠征で連敗を喫したザックJAPANは大きく変わった。今年最後の遠征では、中2日という強行スケジュールだったとはいえ、2試合連続スタメンは本田圭佑、清武弘嗣、長谷部誠、山口蛍、吉田麻也の5人だけで、11月16日のオランダ戦では、香川真司もベンチスタート。釜本氏の提言に追従する形で、チームの危機を食い止めた結果となった。

 11月の遠征の結果は、新しい血の導入で、選手間の競争が生まれ、チーム内の活性化につながったこともよかった。それぞれが自分の持ち味を再確認して戦っていたように見える。そのいい例が、遠藤(保仁)だね。年齢的にも90分間フルにガンガン戦うのは難しくなってきた中で、相手ディフェンダーが激しく来る前半でなく、ちょっと間の空くこともある後半だと、彼が得意なボールを散らすというパターンが生きる。ベルギー戦では彼自身、非常にいいサッカーができたと感じたのと違いますか。

◆アサヒ芸能12/10発売(12/19号)より

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「メジャーでは通用しない」藤浪晋太郎に日本ハム・新庄剛志監督「獲得に虎視眈々」
2
不調の阪神タイガースにのしかかる「4人のFA選手」移籍流出問題!大山悠輔が「関西の水が合わない」
3
2軍暮らしに急展開!楽天・田中将大⇔中日・ビシエド「電撃トレード再燃」の舞台裏
4
新庄監督の「狙い」はココに!1軍昇格の日本ハム・清宮幸太郎は「巨人・オコエ瑠偉」になれるか
5
【鉄道】新型車両導入に「嫌な予感しかしない」東武野田線が冷遇される「不穏な未来」