スポーツ
Posted on 2014年01月30日 09:57

山口健治の“江戸”鷹の目診断「奈良記念」

2014年01月30日 09:57

先行争いは必至!平原康多のまくり一閃

 展開を読んで戦い方を変える自在型には、ここ一番で繰り出す武器がある。

「奈良記念」(1月31日【金】~2月3日【月】)に出走予定のS級S班は村上義弘、長塚智広、平原康多、新田祐大。ここは短走路6場中でも、とりわけ逃げ・まくりに味方するバンク。動けるSS班の4人だが、積極果敢なチャレンジャーの仕掛けに苦戦を強いられるシーンがあっておかしくない。

 活躍に期待して、これまで何度か取り上げた90期。新田を筆頭に、S1が田中晴基、稲川翔、阿竹智史。さらにS2の松田優一、秋葉大輔、服部克久と、合わせて7人は最多だ。優勝争いに加わりそうなのは新田と稲川だが、それぞれに注文をつけたいことがある。

 昨年、6月岸和田高松宮記念杯でGI初の決勝戦進出、さらに9月京王閣ASのファイナリストにもなったのが稲川。先行基本の組み立てでイン粘りもできる自在戦が大舞台でも通用したことは自信になったはず。まだ、まくり頼りになることがあるが、もつれても中団を取るレースを心がければ、必ずチャンスは巡ってくる。お手本は、ここも強敵になる平原だ。

 宮記念杯、京王閣ASで2着だった新田は、そろそろ、なぜ勝てないか気がつかないといけない。逃げた時の勝負への執着心と勝ちグセをつけることだ。オリンピックが目標の自転車競技に出るのもいいが、何より競輪を優先してほしい。

 さて、並びと展開。近畿は稲川─東口善朋と、稲垣裕之─村上義の京都両者で別線濃厚。中四国と九州は中川誠一郎─小倉竜二─筒井敦史で結束する。そして東日本は、南関の田中晴─桐山敬太郎、平原─神山拓弥─長塚の関東ライン、新田─渡邉一成の福島機動力コンビだ。他では岐阜の2人、志智俊夫と吉村和之が圏内もラインの切れ目からだろう。

 激しい先行争い必至で、ゴール寸前までもつれるのではないか。本命は平原。前の戦いを視野に入れて、まくり一閃が決まる。対抗は稲川。残り1周あたりから先まくりを打てば逆転も。3番手評価は新田。2連覇かかる村上義は稲垣の仕掛けしだいだ。

 伏兵は、90期の1人にあげた松田(茨城)と、中井太祐(奈良・97期)、近藤龍徳(愛知・101期)の3選手。地元の中井が2世なら、近藤は3世選手。戦い方はDNAに受け継がれているはず。予選から狙ってみたい。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能1/28発売(2/6号)より

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