芸能

源義経は冷徹でエゴイスティックな若武者!「鎌倉殿の13人」の非従来型な描き方

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は平家追討の最終局面、壇ノ浦の戦いがいよいよ迫っている。5月8日は第18回「壇ノ浦で舞った男」が放送される。

 物語の中心人物としてますます注目されるのは源頼朝の弟、源義経。「鎌倉殿の13人」では荒々しく戦いを仕掛け、騙し打ちも平気な策略家として描かれるなど、これまでの義経像とはイメージが異なる、と驚きの声も聞こえてくるのだ。放送評論家が解説する。

「一ノ谷の戦い、屋島の戦い、壇ノ浦の戦いと続く平家討伐で、義経は頼朝に了解を得ようとしないまま、突き進む姿も描かれました。そんな独断専行が頼朝に疎まれ、最後は追討の命がくだり、義経は奥州の地で討伐されます。これまではそんな義経憎しの頼朝の非常な態度が強調されることが多かったわけですが、『鎌倉殿の13人』の作者の三谷幸喜氏は従来と違った、思い切った義経像を打ち出そうとしています。比類ない戦の天才ながら、エゴイスティックで残忍な若武者という側面を描こうとしているのです」

 大河フリークとして知られるタレントの松村邦洋が著書「『鎌倉殿の13人』を語る」の中で「ゴーマンで勝手な事ばっかりやっている、御家人たちの評判が最悪のイヤな奴だったら面白い」と語るなど、これまでの、兄にイジメられたかわいそうな弟、というイメージとは異なる義経像に期待する声もあるようだ。

 義経は大河ドラマで、何度か描かれた。79年の「草燃える」では国広富之が、05年の「義経」は滝沢秀明が演じた。「草燃える」の国広は凛々しいが、青二才的な義経像だった。滝沢の義経は平清盛に媚びを売る様子が描かれ、傍若無人な振る舞いの義経とは距離のある描かれ方だった。

 それに比べて、今回の菅田演じる義経は、憎らしいほど冷徹だ。菅田も三谷が考える義経像を相当意識して演じているという。「鎌倉殿」は新たな義経像を描く、エポック的な大河ドラマになりそうだ。

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