広島に移籍した秋山翔吾が当面の間、2軍で調整することになった。佐々岡真司監督が7月3日に言及した。
秋山は2日と3日に山口・由宇での中日との2軍戦2試合に出場し、1安打1四球。守備ではセンターとレフトを守ったが、佐々岡監督は「もう少し様子を見てから」と即昇格には消極的だったという。
そんな中、本人は、1軍のマツダスタジアムで打席に入る際の楽曲を変更する可能性を示唆した。西武時代の「人にやさしく」(ザ・ブルーハーツ)について「大事にしてきたがライオンズのものとしていったん、置いておこうかなと」と話したという。
だが、この曲の変更についてある球界OBは、こんな推察をするのである。
「選手の入場テーマ曲を球団が変わることで変更するパターンは、まあ、ない話ではありませんが、秋山の場合は別の意味もあるのでは」
どういうことか。OBが続ける。
「秋山のテーマ曲はファンにもとても馴染んでいて、球場では盛り上がっていたことを本人も知っています。ですが今回の移籍を巡って西武からはかなり低い評価を受けたとされています。そんな古巣の仕打ちに対し、秋山が“完全決別”の意思を示したということではないでしょうか」
米大リーグ挑戦から失意の中で日本へ帰国した秋山に対し、西武、ソフトバンク、広島の3球団が正式オファーしたが、
「もし西武に戻る気持ちがあるなら他球団の交渉の席には最初から座らなかったはず。西武から心が離れつつあったのは確か。今回の発言は溝の深さがより顕著になった」(前出・OB)
とはいえ古巣の球団の評価とファンの思いは別だ。秋山の広島での活躍に期待するのは広島ファンだけではないはずだ。