エンタメ

小保方晴子にハマるトホホな人々(1)あの会見で擁護派が増え…

20140501a

 涙の会見直後から怒濤のごとく湧き起こった「小保方LOVE」コール。科学の本質とは別の領域で展開されるもう一つのSTAP現象は、滑稽を通り越してアブナイ空気すら漂っている。アイドル視、政治利用、金儲け‥‥さまざまな思惑渦巻く偏愛者たちの下心を独自採取する。

 今年1月28日の「世紀の新発見」発表時から「予兆」はあった。彗星のごとく登場した美貌の「リケジョ」に世の男たちは心を奪われ、研究不正疑惑浮上を経て行われた4月9日の釈明会見で、その興奮はついに沸点に達した。理研幹部らに研究者失格の烙印を押され、孤立無援の状態で、

「STAP細胞はありま~す!」

 と涙ながらに訴える理化学研究所・小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の姿は守るべき“か弱い存在”に見えたのだろう。メディアによるアンケート調査などでは「小保方さんは信用できる」「かわいそう」「理研にも問題がある」との同情票が集まり、小倉智昭、小林よしのり氏、デヴィ夫人など多くの著名人も呼応した。いわく、「あのかわいい笑顔を守りたい」「これ以上、責めないで」「涙を拭うしぐさにグッときた」「トカゲの尻尾切りをしようとした理研がずるい」──。そればかりか、「代理人弁護士の事務所に励ましのメール100件、手紙30通が寄せられる一方で、小保方批判をした人物に脅迫状が届いたとか、小保方擁護の風潮は、どんどんエスカレートしていきました」(社会部記者)

 この異常とも言える現象は、いったい何なのか。評論家の西村幸祐氏がアキレ返る。

「かわいそうだとか、かわいいとか、支えてやってだとか、問題の本質とズレた感情論、情緒論を交わしても意味がない。まったく関係のない話です。そういうことを論点にすること自体、科学への冒涜ですよ。会見で涙を流したといってもね‥‥じゃあ、iPS騒動の森口(尚史)氏が(釈明会見で)泣いたらどうにかなっていたんですか。小保方ウオッチャーなんてただのバカですよ。小保方氏が本当に科学者だったら、そんな風潮は嫌でしょうね。それより、小保方氏と佐村河内守氏がユニットを組んだらどうか、という意見でも出たほうがまだ健全ですよ。え、もう出ている?」

 こうした「小保方フィーバー」の背景を、元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクターでジャーナリスト、法政大学社会学部の水島宏明教授が分析する。

「割烹着、ピンクの研究室、リケジョ‥‥と、当初から本質ではなく周辺報道が目立ち、大半のメディアが踊らされた。その下地のもと、小保方氏はタレントでもないのに、ものすごいタレント性があった。あの釈明会見は終始、小保方氏が会場を支配する、完全な小保方ショーでした。少なくとも『この人は本気だ』ということは伝わりましたね。あそこまで入れ込んだ人間の『本気』を見ることはなかなかありません。そこに大衆はグッときたんです。いろんな女優が子供の不祥事で謝罪会見を開いていますが、そんなのに比べたら、はるかにおもしろい会見でした」

◆アサヒ芸能4/22発売(5/1号)より

カテゴリー: エンタメ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
JR東日本に続いて西と四国も!「列車内映像」使用NG拡大で「バスVS鉄道旅」番組はもう作れなくなる
2
【ボクシング】井上尚弥「3階級4団体統一は可能なのか」に畑山隆則の見解は「ヤバイんじゃないか」
3
これはアキレ返る!「水ダウ」手抜き企画は放送事故級の目に余るヒドさだった
4
舟木一夫「2年待ってくれと息子と約束した」/テリー伊藤対談(3)
5
また出た!広島カープに「ベテラン選手の不倫デート発覚」下半身コンプライアンス崩壊