社会
Posted on 2022年09月09日 05:58

ウチの猫がガンになりました(28)/自宅に酸素室を設置してはみたものの激しく抵抗されて…

2022年09月09日 05:58

 ペット用酸素ハウス業者・T社のスタッフ2人が、玄関に立っていた。大きな箱を二つ抱えている。かなり大がかりな装置なのだ。設置場所は、リビング横のフリースペース。

 箱の中には酸素を作って送り出す、重そうな酸素濃縮器と、透明なプラスチック製のケージが入っていた。濃縮器は縦・横・高さが43センチ、49センチ、33センチで、かなりの重量だ。

「お話をうかがって、ケージは小型でいいかと思いまして…」

 それでも、かなりの大きさだ。60センチ×40センチ×40センチで、濃縮器よりひと回り大きい。

 場所は火器があるか、温度、湿度、空気の流れなどに影響を与えるエアコンの位置などを考えながら、決めるようだ。そして「電源はこちらでいいですかね」と言って、ドア付近で作業を進めている。

 システムとしては、高濃度の酸素を作って送り出し、ケージ内の換気をしながら呼吸が楽になるようにする。酸素濃度は、ケージの窓などを開放したり閉じたりして調整する。そのための酸素濃度計もレンタルしてくれる。それから、温度計も。

「ケージの中の酸素濃度計を見ながら、例えば40%とかになるように調整して下さい。薄い場合は横や入り口の窓を閉じる。濃くしたい時は窓をしばらく閉めておく。温度計で暑さ寒さも確認して、湿度なども考えながら、猫ちゃんにとって快適な環境を作ってあげて下さい」

 濃度が何パーセントだとか温度が何度だとか、状況で変わってくるようで、中にいるジュテの様子をみながら、調整するということのようだ。ちなみに、口に酸素マスクを当てて吸入することもできるように、マスクも付属品としてついている。

 濃縮器とケージをホースでつないでスイッチを入れると、気になるほどではないが、「ドン、ドン」といった鈍い音がして、重苦しく感じる。はたしてジュテは、ここに入ってくれるだろうか。

 ジュテを連れてきて、入り口の扉を開け、中に入れようとしたら、前足を突っ張らせて激しく抵抗した。「最初は入るのを嫌がる猫ちゃんもいます」とスタッフ。猫にとっては未知の出来事だけに、何がどうなっているのか、という心境だろう。それでも、呼吸を楽にするために入ってもらうしかない。落ち着かせて、どうにか中に入れることができた。

 スタッフに、料金の説明もしてもらう。これは動物病院でもらったパンフレット通り、レンタル料は1日1100円。契約はとりあえず10月28日~31日の4日で4400円、濃度計もレンタルで1日110円、4日分で440円。この他に、返却の際の届け先の場所次第で、回収量が5500円~7700円かかる。支払いはクレジット決済OK。

 ジュテは慣れない空間に入れられて不快なようで、入り口付近をカリカリ引っ掻いている。やっぱり慣れないか。無理やり入れておくのはかわいそうなので、扉を開けてあげたら、逃げるように出て行ってしまった。ダメか。できるだけ呼吸が楽な状態を覚えてくれればいいのだが。

 結局、その日は夕方に再度、酸素室に入れてみたが、入りたがらない。抵抗される。ただし、それが運動になったのか、やや元気になった。魚屋で買ってきたマグロの赤身を賽の目に細かく切って食べさせたら、2切れをペロッと食べた。

(峯田淳/コラムニスト)

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