社会

「南海トラフ巨大地震」には規則性があった!高知の漁師が残した記録が物語る「次の発生時期」

 南海トラフ地震はいつやってくるのか──。被害の規模が東日本大震災以上にもなると予測される巨大地震の発生時期は今、誰もが知りたいところだ。

 高知県室戸岬の北西にある室津港は、過去に起きた南海トラフ地震の前後で、地盤が隆起と沈降を繰り返しているという。そのため江戸時代から、地元漁師たちは港の水深を測る習慣がついていたそうだ。サイエンスライターが解説する。

「江戸時代から昭和初期の漁師たちが残した水深の変化、すなわち地盤の変位量を測った記録によれば、1707年に起きた宝永地震の後では1.8メートル隆起し、1854年の安政東海地震は1.2メートル、1946年の昭和南海地震で1.15メートル隆起していたといいます。岩盤が擦れ合って限界点までたわむと、その跳ね返りで地震が起こるわけですが、地盤が隆起するのはその跳ね返りのためだと考えられているんです」

 つまり、宝永地震で1.8メートル隆起した後に147年かけて沈下を続け、安政東海地震で1.2メートル隆起後、再び92年かけて沈下を続け、昭和南海地震で1.15メートル隆起。現在はゆっくりと沈下を続けている状態だという。

「専門家の間では、こうした規則性や地震の大きさから、次の隆起の時期は2035年だとする説があります。ただ、その年に南海トラフ地震が確実に起きるのかというと、それ以外の諸要素も考慮しなくてはならず、35年±5年というのが、現段階での有力な説です」(前出・サイエンスライター)

 当然、この説についても研究者の間で意見が分かれるところだが、次の南海トラフ地震は前回の昭和南海地震よりもひと回り大きい「M9以上」とも指摘されているだけに、なんとも不気味だ。

(蓮見茂)

カテゴリー: 社会   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身