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記事全文を読む→山口健治の“江戸”鷹の目診断「福井記念」
自信と声援を胸に脇本雄太がしのぎ切る
同期は気心の知れた仲だが、競走スタイルが同じなら誰よりも負けたくないライバルになる。
「福井記念」(7月10日【木】~13日【日】)に出走予定のS級S班は、後閑信一と金子貴志。2人の前走だった取手記念で、後閑は準決勝落車棄権、金子は決勝戦8着。そして、私が本命に押した脇本雄太は逃げて2着だった。今回は脇本の地元記念。自信に加えて、ファンの応援が逃げる脇本の背中を押すことになる。
回転数4倍超の大ギア全盛時代にあって、3倍台で戦っているのが脇本。誘導員が退避すれば逃げ選手はもろに風圧を受けるが、取手記念で取材した時「4回転は踏みたくない」と。先行勝負を挑まれても共倒れするどころか同型を失速させ、勝ち負けを演じてきた自負があるからだ。弥彦寛仁親王牌(7月18日~)、松戸サマーナイトF(8月8日~)と続く大きな戦いを楽しみにする先行日本一が、天下を取る日は近い。
脇本と同期の94期で同い年(25歳)の根田空史。追走義務違反のペナルティによる出走数不足から今期はS2も、宇都宮高松宮記念杯で東日本の特選・青龍賞に乗っているように力はS1トップクラス。器用さに欠けるところは脇本に似ている。予選スタートの不利を克服して、脇本に真っ向勝負を挑んでほしい。
さて、並びと展開。地元は脇本以外は手薄で、脇本─松岡健介の近畿ライン。中部は金子─志智俊夫、四国は濱田浩司─香川雄介、九州は菅原晃─坂本亮馬。東日本で有力なのは、南関の根田─新田康仁─松坂英司と関東の上原龍─後閑も、劣勢は否定できない。他では菅田壱道と、今期初めてS1入りした郡司浩平の勝ち上がりがある。
ライン2車でも根田が並びかけて来ても、主導権は脇本が取り切る。地元勢の後ろは中部コンビ。菅原は早めのまくりからチャンスをうかがうことになる。
本命は脇本。番手の松岡に有利な展開になっても、しのぎ切る。対抗は好調な菅原。3番手評価は金子だが、動ける後閑の浮上も差はない。
伏兵は、大塚玲(神奈川・89期)、黒川茂高(滋賀・97期)、野原雅也(福井・103期)の3選手。大塚は追い込みに磨きがかかっている。異色のレスリング出身、6月FI大垣を3連勝でS級初Vを飾ったのが黒川。地元の2世・野原(父は引退した哲也)は、晴れ舞台で先行一手だ。
◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。
◆アサヒ芸能7/8発売(7/17号)より
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