社会

アメリカ「トランプ派の新議長」が巻き起こす「武漢ウイルス研究所」をめぐる中国コロナ起源バトル

 米下院の議長選は10月25日(現地時間)、新議長に共和党保守派のマイク・ジョンソン議員を選出した。ジョンソン氏は本会議場で演説し、次のように述べた。

「今、我々は異常な危機の中にある。混乱と暴力が中東地域、東欧州を揺るがしており、インド太平洋地域でも緊張が続いている」

 さっそくイスラエル支持を明確にする法案提出の意向を示すなど、外交面でも特色を出そうとしている。

 注目されるのは、ジョンソン新議長が新型コロナウイルスの起源について、中国・武漢ウイルス研究所だとの見解を示していることだ。

 中国政府は同研究所に勤務する「バッドウーマン」の呼び声もある著名なウイルス専門家・石正麗研究員を中心に、否定に躍起になっており、ジョンソン氏の今後の動きによっては、米中の外交問題に発展する可能性もある。

 アメリカ国家情報長官室は6月に提出した報告書で、動物を介して人間に感染した説と、武漢ウイルス研究所に関連しているとの説は「両方ありうる」として、研究所から流出した可能性を否定しなかった。報告書によると、米連邦捜査局(FBI)と米エネルギー省は、同研究所が絡むなんらかの出来事で人に感染した可能性が高いと判断した。

 新型コロナウイルスが最初に確認されたのは武漢であり、武漢市内でコウモリを宿主とするコロナウイルスを研究しているのが武漢ウイルス研究所だった。この研究所起源説は、ここから偶然に、あるいは別の理由で新型ウイルスが流出し、感染が拡大したというものだ。

 ジョンソン氏はトランプ前大統領の熱心な支持者としても知られ、同性婚の法制化に反対している保守派。ルイジアナ州議会議員を経て2016年の下院選で初当選し、連続4期当選。憲法を専門とする弁護士出身だ。

 これで米中関係に大きな亀裂が入ることになるのかどうか…。

(喜多長夫/政治ジャーナリスト)

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