スポーツ
Posted on 2023年10月29日 05:58

「FAメジャー移籍」楽天・松井裕樹が「壮大なる失敗作」の汚名を残した「井川慶」になる危険度

2023年10月29日 05:58

 楽天・松井裕樹は「第二の井川」になってしまう――。そんな話が今、球界内を駆け巡っている。さる球界OBが言う。

「松井は海外FA権を行使してのメジャーリーグ挑戦を表明した。パワー系の左投手だし、条件次第では獲得に乗り出すチームは当然、あるだろう。でも、あの投手がダブる。心配だね」

 それが2006年オフにヤンキースが大金を使って獲得(入札金額2600万ドル+年俸総額2000万ドル)した、阪神OBの井川慶氏だ。

 エースとして阪神を2度のリーグ優勝に導いた好投手だったが、メジャーでプレーしたのは5年契約のうち、わずか2年。メジャー通算成績は2勝4敗、防御率6.66。3年目以降は一度もメジャーに昇格せず、2Aと3Aの行き来を余儀なくされた。ニューヨークの野球史には「Spectacular Failure(壮大なる失敗作)」として、汚名を残している。

 井川氏は3Aでは2008年に14勝6敗、2009年には10勝8敗で、ヤンキースの3Aスクラントンの球団最多勝記録を保持しており、まったく実力不足だったわけではない。メジャーで通用しなかったのは、メジャー球にアジャストせず、決め球であるのチェンジアップの精度を欠いたためだ。現地で井川氏を取材したこともあるスポーツライターが、その投球内容を振り返る。

「チェンジアップが決まればいいが、よく球を操れず、浮いていた。あれでは打ち取れない、と思った」

 翻って、松井も侍ジャパンでの投球内容を見る限り、メジャー球に苦戦し、本来の投球ができなかった。同じ左腕として、井川氏の二の舞になる危険性を孕んでいるのだ。

「若い頃から抑えで活躍しており、経験は豊富な投手。ある程度、我慢して起用してくれるチームなら、化ける可能性はあるが、今のチェンジアップでは通用しない」(前出・スポーツライター)

 ラーズ・ヌートバーが所属するカージナルスが獲得に興味を示している、との情報もあるが、名門だけに、いいパフォーマンスを出せなければ風当たりは強まる。金銭面だけでなく、今後の成長を考えてチーム選びをした方が「第二の井川」回避の近道になりそうだ。

(阿部勝彦)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/8発売
    ■530円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク