社会

解散総選挙「安倍圧勝」で政治と民衆の経済はこうなる!(1)“増税版バカの壁”たち

20141225j1st

 衆議院選挙は自民圧勝に終わり、日本はどこに向かうのか──円安株高になっても庶民の財布は分厚くならず、相変わらず安居酒屋で晩酌の日々。安倍さん、オレたちのカネと下半身はどうなるんだ!「賃金」「物価」「地方」「老後」「外交」さらに「夜の経済」事情まで、近未来予想図を専門家たちに聞いた。

「この道しかない!」

 衆院選期間中、安倍晋三総理(60)は遊説先でこう訴え続けた。「この道」が「アベノミクス」を指していることは言うまでもない。その目的はデフレ経済からの脱却だ。経済評論家の渡邉哲也氏が解説する。

「デフレは物価が安くなっていいように思えますが、労働賃金は一向に上がりません。インフレは物価が継続的に上がり、企業が適正な利益を取れるようになり、賃金も上昇するのです」

 経済政策の核は「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」という「3本の矢」。日経平均株価は一時、7年4カ月ぶりに1万8000円台まで上昇。為替は1ドル=121円台まで円安が進む場面が見られた。産経新聞社編集委員兼論説委員の田村秀男氏にこれまでのアベノミクスを採点してもらった。

「円安株高のトレンドを作り、景気はいい方向に進んでいるので満点と評価したいのですが、消費税8%増税という誤った判断をしたので60点。初年度の13年は、実質GDP(国内総生産)は2~2.5%の伸び率を示したが、消費増税後は年率で前期比マイナス1.9%になってしまった」

 カネに換算すれば、消費増税で8兆円の税収を得たのに、22兆円もの国民所得が失われた。このダメージを払拭するには、現役世代や子育て世代のために、「消費税率5%に戻すこと」を田村氏は提案する。

 景気がよくなれば税の自然増収につながり、5兆円ほどの消費税減税が可能になる。中長期的戦略によっては、公共事業などに毎年5兆円から10兆円の財政出動も必要だという。

「増税しないと日本再建ができないというのは『増税版バカの壁』たちの発言。デフレで消費税を上げるのは最大の誤り。それを取り戻すことから始めるべきです」(田村氏)

 さて、安倍自民の圧勝により景気回復路線が継続となれば、気になるのは庶民の「賃金」アップ。だが、経済ジャーナリストの須田慎一郎氏の口は重い。

「正直、見通しはまだ見えていません。川の流れで言うと、これまでの経済政策は大企業や富裕層の川上向け。川下にいる中小零細企業はまだ恩恵を受けていない。公約を見ても解決のための具体論には言及していなかった」

 トヨタ自動車でさえ、好業績であっても賃金上昇は月の給与の1%台。このままでは中小零細企業に厳しい冬が続きそうだ。しかし自民圧勝は「景気好転の最大のきっかけ」になったと、田村氏は指摘する。

「いつまで増収が続くのか不透明な企業にとって、賃上げを渋る気持ちはわかります。大事なのは世論の期待が高まること。大企業を皮切りに次々と賃上げすれば、中小企業も応じやすくなる。来年には輸出が増え始めるので、業種によっては収入が上がるでしょう」

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    塩試合を打ち砕いた!大谷の〝打った瞬間〟スーパー3ランにMLBオールスターが感謝

    日本時間の7月17日、MLBオールスター「ア・リーグ×ナ・リーグ」(グローブライフフィールド)は淡々と試合が進んでいた。NHK総合での生中継、その解説者で元MLBプレーヤーの長谷川滋利氏が「みんな早打ちですね」と、少しガッカリしているかのよ…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , , |

    新井貴浩監督が絶賛!劇画のような広島カープ野球の応援歌は「走れリュウタロー」

    プロ野球12球団にはそれぞれ、ファンに親しまれるチームカラーがある。今季の広島カープのチームカラーを象徴するシーンが7月初旬、立て続けに2つあった。まずは7月4日の阪神戦だ。3-3で迎えた8回裏、カープの攻撃。この試合前までカープは3連敗で…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , , |

注目キーワード

人気記事

1
岡田監督よく言った!合計43得点のオールスター戦が「史上最もつまらなかった」とファンが怒った当然の理由
2
巨人・阿部慎之助監督のエンドラン外し「捕手の勘だった」発言に江川卓が「それはない」異論のワケ
3
認知症の蛭子能収「太川陽介とバス旅」は忘れてもボートレース場で「選手解説」ギャンブラー魂
4
レジェンドOBなのになぜ!ド低迷の川崎フロンターレ「中村憲剛」新監督案をサポーターが拒絶
5
【衝撃事実】見たのは誰だ!トランプ銃撃犯は「11分間ドローンでライブ配信」していた