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記事全文を読む→山崎元の「なっ得!オヤジのためのマネー講座」 ー為替リスクがあり手数料が高い“外貨預金”は明白なダメ商品ー
高金利に騙されるな!為替リスクがあり手数料が高い「外貨預金」は明白なダメ商品!
例えば通称「豪ドル」、オーストラリア・ドルの外貨預金金利を調べてみると、1年物の定期預金で、メガバンクでは1%台、ネット専業の銀行では2%から3%程度の利息がついている。ほぼゼロ金利の日本円の預金よりも魅力的だ、と感じる向きもあるだろう。
ここで「外貨預金には為替リスクがある」と気づいた方は一次試験合格だ。ドルやユーロでも日経平均のような株価指数の半分位の値動きがあるし、豪ドル、ブラジル・レアル、南アフリカ・ランドといった高金利の通貨では、株価指数と変わらない位の変動がある。
では、次の段階で「高金利通貨の外貨預金は期待リターンが高いが、リスクが大きい」と考え、金利に見合うリスクかどうかを考えるとするとどうか。直感的にはこれでいいと思う人がいるかも知れないが、こう考える人は二次試験不合格であり、金融業界のカモになる可能性が大いにある。見かけの金利が高いからと言って、最終的に日本円に戻した時の利回りが円預金よりも高くなるとは期待出来ないのだ。
外国為替市場は世界最大最高のカジノだ。
そこでは、通貨の交換比率である為替レートと、通貨の金利が「セットで」取引されている。つまり「高金利通貨と高金利の預金(借り入れ)」と「低金利通貨と低金利の借り入れ(預金)」といった組み合わせが絶えず比較されて、どの通貨での運用(と借り入れ)が得になるのかを、世界の為替ディーラー達が鵜の目鷹の目で比較しつつ、チャンスをうかがって為替レートを形成しているのだ。
つまり専門家たちを信用するなら、高金利通貨の預金も、低金利通貨の預金も、円に直した時の期待利回りは同じなのだ。もちろん、為替レートは変動するので、事後的に優劣はあるのだが、事前の期待利回りは同じだと考えておくのが正しい。
しかし、この「常識」を持っている人は案外少なく、特に高齢者は高かった頃の円預金の利息を覚えているので、外貨預金に引っ掛かりやすい。名前に「預金」と付くので投資信託などよりも安心だと思う人が多い。
また、外貨預金には、為替リスクに加えて手数料の問題がある。預金の場合、銀行間金利よりも低い金利は低い分だけ手数料を取られているのと同じだが、加えて為替の手数料が高い。例えば、メガバンクで豪ドル預金を1年で解約すると、為替手数料の方が金利よりもずっと大きい。
為替レートが円安になることに賭けたいなら、外貨建てMMFやいっそのことFX(外国為替証拠金取引)を使うほうが、賭けが当たっても外れても条件が有利だ。
つまり、外貨預金は「あらゆる場合にダメな商品」なのだ。外貨預金を持って「俺は運用している」と胸を張るのは、金融市場では田舎者というしかない。
◆プロフィール 山崎元(やまざき・はじめ) 経済評論家。58年、北海道生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社し、野村投信、住友信託、メリルリンチ証券など12回の転職を経て、現在は楽天証券経済研究所客員研究員。獨協大学経済学部特任教授。「全面改訂 超簡単 お金の運用術」(朝日新書)など著書多数。
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