社会

観光客の食べ歩きでポイ捨てゴミだらけの街に/「京都インバウンド」最新ウラ事情(3)

 京都に観光客が戻ってきた今、再び問題となっているのが観光公害だ。私有地に勝手に入って写真を撮る、あるいは騒音、公共交通機関の混雑や渋滞など、インバウンドによるオーバーツーリズムに、地元住民からは「生活を脅かされるレベル」との悲鳴が上がっている。

 中でも問題視されているのが、ゴミのポイ捨てだ。京都市内ではポイ捨てをしたら3万円以下の罰金、という条例があるが、市内を歩いていると、タバコのポイ捨てやドリンクのプラスチックカップなど、放置された様々なゴミを見かける。地元観光業者に話を聞くと、

「嵐山や錦市場など、町中の至るところに食べ歩きができる店があり、それが京都のウリにもなっています。オーバーツーリズムの問題で、飲食店は予約しないと入れないため、食事は食べ歩きで済ませる人も多い。そこで問題になってくるのが、ゴミなんです」

 観光客が食べ歩きをする際に出るゴミ。町中にゴミ箱があればいいのだが、少ないのが現状だ。観光業者が続ける。

「外国人が多いため、テロ対策の一環で町中にゴミ箱がほとんどないんですよね。ゴミ箱を置いてもすぐにいっぱいになってしまったり、入り切らなかったゴミが周辺に放置されてしまうことも。近隣住民からの苦情で、ゴミ箱を撤去したエリアもあります。昨年10月から嵐山で通常の5倍の量を圧縮し、収容できる『スマートごみ箱』を導入しました。ゴミ問題の解決に少しはつながるかと思ったのですが、それでも市内ではまだまだ数が足りていない状況です」

 たとえゴミ箱の数を増やしたとしても、こまめに処分しないとすぐに満タンになってしまう。これから花見シーズンに入り、さらに町中にポイ捨てされたゴミがあふれるおそれがある。一刻も早い対策が必要なのだ。

(京野歩夢)

カテゴリー: 社会   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
フジテレビ・井上清華アナ「治らない顎関節症」と「致死量ストレス」の不穏な関係
2
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
3
新2軍球団「オイシックス新潟」でくすぶる元広島・薮田和樹と元阪神・高山俊の「1軍復帰ロード」
4
あの「号泣県議」野々村竜太郎が「仰天新ビジネス」開始!「30日間5万円コース」の中身
5
【ドラマ「Believe」】受刑者キムタク「スタイリッシュでカッコいい&丸刈りナシ」押し売りだらけの超ウンザリ感