社会
Posted on 2014年12月28日 09:59

「出世したくない!」働く女性たちのメンタリティは男とはこんなに違った!

2014年12月28日 09:59

20141228joshi

「深夜まで仕事して、メイクもボロボロになってる職場の女性を見てると、女の幸せを逃しててカワイソウって思うよね」

 これは、ある大手広告代理店社員の言葉。続けてこう言う。

「どれだけ有名企業に入って頑張っていても、女の子は幸せになれないよ」

 世の中の男性のどれくらいがこのように思っているかは不明だが、実際、最近の働く女性たちは出世に興味がない人がほとんどだという。

 公益財団法人日本生産性本部が2014年度の新入社員にアンケートをとったところ、女性の新入社員の72.8%が「管理職になりたくない」と答えたことが発表された(2014年12月22日公表)。

 そのうち最も多かった理由が「自分の自由な時間を持ちたい」というもの。そこで実際、30代女性たちに働く上での不満を聞いてみると、こんな意見が上がった。

「スタッフの出勤管理や売上管理など、立場が上になっていくにつれ、帰る時間が遅くなっていく。カレシとのすれ違いも増えてきた。だから、事務職に転職したいと考えています」(アパレル・31歳)

「仕事の責任が重くなるにつれて、ストレスで肌トラブルが起こったり、笑顔が作れなくなったり。リラックスできる時間がほしい」(商社・35歳)

「できる人ほど仕事が増えるから、とにかく年々出会いのチャンスがなくなっていく!」(広告デザイン・34歳)

 こうした先輩女性たちの声を聞いて、新入社員女子たちも「出世は不幸」という考えに至るのだろうか。

 いっぽうで、管理職になりたくない理由が次に多かったのは、「専門性の高い仕事がしたい」というもの。男性で管理職になりたくない人のうち、この理由を挙げたのは14.6%だったのに対して、女性は23.7%と明らかに多い。

 専門性の高い仕事、つまり手に職をつければ、出産や育児でブランクができたとしても、再就職はしやすいはずだ。出世よりも手に職、それが今の働く女性の考え方ということだろうか。就職を経て専業主婦になった女性たちに話を聞くと、

「子どもはいないので自分の時間はあるけれど、社会から遮断された気分になってしまう。何か資格をとって、自分のペースで働いてみたいと思う」(34歳)

「子どもが中学生になったら時間をもてあますから、薬剤師の資格を活かしてもう一度再就職するつもり」(40歳)

「今から仕事をしようと思っても、非正規雇用しか道がないと思う。子育て中にも資格をとったり英会話などの勉強をしておくことは重要かも」(42歳)

 専業主婦を続けるならともかく、いずれは働きたいと考えている場合には、やはり「専門性の高い仕事」を目指す傾向にあるようだ。

 安倍政権では「女性役員・管理職の増加」を目指すというが、働く女性の本当の幸せとは何なのか。出世だけが「女性の活躍」のすべてではないということに、目を向けるべきかもしれない。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク