ドジャース・大谷翔平の元通訳で、違法賭博に手を染めて起訴された水原一平被告が5月15日、初めてロサンゼルスの裁判所に出廷すると、大混乱に陥った。裁判所の出入口には報道カメラマンやレポーターが大集結したが、水原被告はそれをかきわけて手で制すようにして、質問には一切答えなかった。現地ジャーナリストが言う。
「顔を晒してマスコミにも囲まれるのはアメリカ流です。ただ水原被告は、なぜか堂々としたたたずまいで、顔はふっくらしていました。まだ罪の大きさをわかっていないのか、申し訳なさを出す様子を見せず、世間を騒がせ大谷に迷惑をかけたにもかかわらず、公に謝罪することもなかった。驚きの声が上がりましたね」
水原被告には賭博による借金返済のため、大谷の口座から約1700万ドル(約25億7000円)を不正に盗み、大谷本人を装って銀行との電話でやり取りする銀行詐欺容疑が持たれている。
「量刑は7年から8年になるでしょう。返済額は罰金と追徴課税、大谷への支払いとその利息を入れて、計約30億円以上を背負うことになります。服役後は国外退去、日本に強制送還されることが濃厚です。その場合は一般的な生活は困難で、生活保護を受ける可能性があるとみられています。つまり、我々の税金で水原被告を養っていかないといけない、ということになりそうです」(スポーツ紙デスク)
次回審理は6月4日に開かれ、検察側と合意した司法取引に沿って、罪を認める答弁を行う予定となっている。取り返しがつかない大罪を犯したことを、もっと自覚してもらいたいものである。
(渡辺優)