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記事全文を読む→「勝負おやつコンテスト」まで開催!将棋・藤井聡太に「全国ご当地品」ゴリ押しの「やりすぎ感」
21歳の同級生青年棋士が顔を揃えた頂上決戦での「昼食とおやつ」は、実に美味しそうだった。
千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で開かれた、将棋の第9期叡王戦5番勝負第4局で、藤井聡太八冠が頼んだのは「パラダイスマンゴープリンと水出しアイスティー、チキンのトマト煮込みとバターライス、クラウンメロンバウムクーヘンとりんごストレートジュース」。
対する伊藤匠七段の選択は「エスプレッソコーヒーとチョコパフェ、アイスティー、ローストビーフ丼、クラウンメロンバウムクーヘンと水出しアイスティー」だった。
叡王戦の主催者はペコちゃんでお馴染み「不二家」で、これまでも藤井八冠が勝負おやつに選んだ「コロコロくまさん」「コロコロしばちゃん」は、売り上げが2.5倍に伸びるほどバズった。今回、2人が選んだ「勝負おやつ」はお取り寄せの必要がなく、最寄りの「不二家」ですぐ買い求められるのが嬉しい。
藤井八冠は将棋会館クラウドファンドの返礼品に「パイン星人」を描き、味に当たり外れの少ないパイナップルやカレーライス、チャーシュー麺好きを公言している(ちなみに、キノコ類は苦手)。カレーライスの好みは、やや欧風カレー寄りだ。
対局地の柏の葉カンファレンスセンターはさすがと言うべきか、トロピカルフルーツ好き、洋食好きの藤井八冠と同い年の伊藤七段に寄り添ったメニューを用意していた。
将棋の8大タイトルを総ナメにしている藤井八冠にとって、2024年度のスケジュールは防衛した名人戦、叡王戦、棋聖戦、王位戦、王座戦、竜王戦、王将戦、棋王戦…と続く。1年のうち約150日を防衛戦とイベントに費やすので、対局地で出される三度の食事は藤井八冠の生活になっている。
ところが、対局があまりに注目されるあまり、開催地がやや前のめりになっているようである。
藤井八冠がおやつに選んだスイーツはお取り寄せ注文が殺到し、商品到着まで1年待ちとなるなど、大反響を広げる。今後の対局地に予定されている新潟や福井では、地元名産品を売り出すチャンスとばかりに、「勝負おやつコンテスト」が企画された。
ところが棋聖戦第2局の開催予定地、新潟市のおやつコンテスト選考に残った6品を見て、藤井八冠を気の毒に思った。名物の笹団子やブランドいちご「越後姫」を使ったスイーツはいいとして、蒸し暑い入梅時に開催されるのに、冷果モノがひとつもないからだ。
将棋の最年少記録を次々に塗り替える著名人となり、物騒な殺害予告まで届くようになった藤井八冠が対局で全国を訪れても、新潟五大ラーメンのようなご当地ラーメン、ご当地カレーの食べ歩きなんて無理だろう。さくらんぼの季節、将棋のふるさとたる山形県天童市に、フラッと趣味の鉄道旅に出ることもかなわない。
これが将棋八大タイトルホルダーが群雄割拠しているのなら、対局の合間に披露される名物料理が、将棋ファンと視聴者の旅情をかき立てるだろう。全タイトル防衛戦が生活の一部になっている藤井八冠に、その土地の名物料理ばかりゴリ押しするのは、酷というものではなかろうか。
(那須優子)
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