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Posted on 2024年06月23日 09:56

“パリ五輪直前”日本を感動させた「オリンピック美女」オール直撃!〈テニス・杉山愛〉4大会連続出場「ベストマッチ」は04年アテネ

2024年06月23日 09:56

 WTA(女子テニス協会)ランキングの最高位はシングルスで8位、ダブルスでは1位! 世界に誇る元女子プロテニスプレーヤーの杉山愛氏(48)は、96年のアトランタから4大会連続で五輪に出場した。日本のテニス界を牽引してきた女王から見た五輪とは─。

「4度の大会で一番印象に残っているのは、やはり自身の成績もよかった04年のアテネです。結果はシングルスがベスト8、ダブルスが4位で、特にダブルスでは準決勝と3位決定戦という、メダルのかかった2つの試合で負けてしまい、悔しい思いも大きいんですけど。ただ、その時のパートナーだった浅越しのぶさん(47)とは年齢が近かったこともあって、アテネに向けて2人でダブルスを作っていく過程もすごく楽しめました。そういう意味でも私にとってはアテネが印象的です」

 中でも記憶に残るのは、ダブルスの準々決勝で対戦したマルチナ・ナブラチロワ、リサ・レイモンド組(米国)戦だったと振り返る。

「スタジアムが本当に満員で、最初はやはりナブラチロワさんの名前もあって、ほとんどのお客さんが彼女たちの応援でした。ところが試合が進むにつれて、どんどん私たちの応援が増えていって、その後押しがあったからこそ、最終的に勝ち切ることができた。五輪の中では一番うれしい勝利です」

 杉山氏にとってアテネ大会は3度目の五輪。ここで自身も認める最高のパフォーマンスができた理由は何だったのか。

「この時期が選手として一番充実していたからだと思います。現役時代を振り返っても03年、04年はWTAランキングのシングルスでトップ10に入り、ダブルスではナンバーワンに返り咲いた年ですから」

 21歳で初出場となった96年のアトランタは、緊張や戸惑いもあったようだ。

「マルチナ・ヒンギスさん(スイス)を破るという、自分にとってすごく大きな成果を得ることができた大会にはなりましたけど、沢松奈生子さん(51)や伊達公子さん(53)という先輩がいる中で、何が何でも勝利をつかんで勝ち上がっていこうというよりは『どういう大会なんだろう?』みたいな意識の方が、今になって思えば強かったかもしれません。

 次のシドニーはスケジュール的にすごくハードで、開会式にも間に合いませんでした。しかも、スランプの中での出場だったので、ダブルスは2回戦で敗退。五輪の雰囲気は、ほとんど味わえませんでしたね。アトランタの時も開会式は風邪をひいて出られませんでしたから、3度目にしてやっと開会式に出られたのがアテネ。それもあって、初めて心から五輪を楽しめた大会でした」

 とはいえ、グランドスラム(全豪オープンなどの4大大会)などとは違い、五輪では調整の難しさもあったという。

「普段は自分で選んだコーチやトレーナーなど、2、3人のチームでツアーを回っていますが、五輪になると代表チームで何名と決められているんです。なので、自分の思いどおりにならないこともありますし、代表監督が普段からそれほど関わりのある監督じゃない場合もあります。私はそれですごく困ったということはありませんでしたけど、やはり、普段のスムーズなツアー生活と比べたら、異なるところがかなり多かったですね」

 現在は、BJK杯(ビリー・ジーン・キング・カップ)日本代表監督の他、世界ランク50位以内を経験した元女子選手らで創設された「JWT50(JapanWomen's Tennis Top50 Club)」の理事を務め、若手育成に注力している。そんな立場からパリ五輪への期待を聞いてみると─。

「現時点(取材は6月3日)でテニスは、パラリンピック代表しか決まっていませんが、昨年10月のアジアパラの女子シングルスで金メダルを獲得した上地結衣さん(30)、男子シングルスで金メダルに輝いた小田凱人さん(18)は、パリでも金メダルを狙える存在です。彼らにとっては、グランドスラムよりも大きな大会だと聞いていますので、本当に頑張ってほしいですね」

 メダルを獲るためには、何が必要なのか。

「今回はパリ大会ですから、会場は全仏オープンと同じ。ということはクレーコートから芝、芝からクレーコートへと最もギャップのあるサーフェス(コート表面の素材やそれによる違い)に対応していかなければなりません。そういう過酷なスケジュールの中で、体調管理や自身のプレーの調子も整えていく必要があります。月並みですが体に気をつけて、ベストパフォーマンスが発揮できるよう、日々細やかな調整が大事なのかなと思います」

杉山愛(すぎやま・あい)1975年、神奈川県生まれ。4歳でテニスを始め、15歳で日本人初の世界ジュニアランキング1位に。17歳から09年の引退まで17年にわたりプロで活躍。00年の全米オープンをはじめ、グランドスラムの女子ダブルスで3度の優勝、混合ダブルスでも1度の優勝を果たしている。WTAツアー最高世界ランクはシングルス8位、ダブルス1位。現在はBJK杯日本代表監督、JWT50の理事を務め、若手育成に尽力している。

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