スポーツ
Posted on 2024年08月10日 17:56

世界の福本豊<プロ野球“足攻爆談!”>「阪神や巨人のOBがうらやましい」

2024年08月10日 17:56

 甲子園球場が8月1日で開場100周年を迎えた。7月30日からの巨人3連戦は、お祝いイベントが満載で盛り上がった。僕も野球だけでなく、試合途中に行われたTUBEのミニコンサートなどを堪能した。7月31日の一戦をスタンドで一緒に観戦した俳優の渡辺謙さんも阪神の6連勝にご機嫌さんやった。アルプス席は普段より約5000人増しで、熱気がすごかった。「野球の聖地」といわれる甲子園球場は、もはや国の重要文化財に指定してもいいと思う。

 球場が100年続くというのは実は難しいこと。僕がお世話になった阪急ブレーブスの本拠地やった西宮球場が2004年に取り壊しとなった時は、ほんまに悲しかった。跡地に建てられたのは商業施設の「西宮ガーデンズ」。買い物や食事に行くと、施設内の「阪急西宮ギャラリー」に足を運ぶことがある。ブレーブスの展示スペースがあって、西宮球場のミニチュア模型があるねん。このミニチュアがよくできていて、見入ってしまう。何と言っても、僕の青春が詰まった球場やからね。

 阪神タイガースのOBはある意味、うらやましくもある。震災も戦争も乗り越えて、甲子園球場がずっとそこにあるんやから。西宮球場だけでなく、僕の現役時代のパ・リーグの本拠地はほとんどなくなった。南海ホークスの大阪球場、近鉄バファローズの藤井寺球場、日生球場、ロッテオリオンズの川崎球場、日本ハムファイターズの後楽園球場。どこも思い出がいっぱいの球場やった。

 球場だけでなく、阪急からオリックスのように、親会社の身売りでチーム名が変わったり、近鉄のように合併されてしまった球団もある。阪神や巨人、中日がOB戦を開くのを見ると、ほんまにうらやましい。オリックスではなく、阪急のユニホームを着て、西宮球場ではなくても、当時の先輩や後輩たちとOB戦を開催できたら、どれだけうれしいことか。

 甲子園はタイガースだけでなく、全国の高校球児にとっての憧れの球場でもあるから、やっぱり特別な場所。僕も大鉄高校3年の夏に運よく大阪大会を制して出場できた。開会式の入場行進の段階から、球場の大きさに圧倒された。プロではリーグが違ったので、オープン戦でプレーするぐらいやったけど、やっぱり何か気持ちが高ぶるものがあった。

 今では甲子園球場は仕事場でもあるし、それ以上に僕の生活の一部にもなっている。愛犬の散歩コースやし、解説の仕事がなくても、毎試合のようにスタンドに足を運んでいる。やっぱり野球は生で見るのが一番楽しい。テレビには映らない内外野の細かい守備位置や、走者のリードの大きさなど、スタンドからしかわからないことがある。そして、色々なドラマを生んできた、あの黒土と浜風。ドーム球場にはない、緊張感とか開放感がある。時代は変わっても、そのクラシカルな部分は永遠に変えないでいてほしい。

 甲子園100周年のタイミングで阪神打線が、活発になってきたのは特別な力が働いているのかな。パリ五輪も面白いけど、野球はやっぱり面白い。人気チームの阪神と巨人がペナントレースを争う最高の展開。歴史ある甲子園で、終盤にどんなドラマが用意されているのか。100年の歴史にふさわしい熱い戦いを期待したい。

福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年06月24日 07:15

    ドジャース・大谷翔平の第二子誕生をめぐって、フェミニストを名乗る女性たちがSNS上で「多産DVだ」「年子出産は女性虐待だ」と騒いでいる。大谷夫妻は昨年4月20日に第一子誕生を報告、この6月20日に第二子誕生をアナウンスした。これら誹謗中傷コ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 11:30

    一発出たら同点。3-7と4点をリードされて迎えた7回裏、二死満塁の場面。この日いちばんの勝負どころで、広島・新井貴浩監督がベンチから送り出した代打は捕手・石原貴規だった。結果は空振り三振。最大の山場でなぜ、より長打を見込める打者を送り込まな...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 13:30

    これはトレードのショーケースなのだろうか。そう思ってしまったのは、阪神タイガースの梅野隆太郎捕手が2軍から再昇格し、6月23日のヤクルト戦に即スタメン出場して攻守に高い能力を見せつけたことだ。1-0とリードした5回に二塁打を放ってチャンスメ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/23発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク