セ・パ交流戦をはさんでプロ野球はペナントレース再開となるが、その先の日本シリーズの話題で盛り上がるのは、辻発彦氏と上原浩治氏だ。
1990年の西武×巨人の舞台裏を明かしたのは辻氏。巨人は槙原寛己、斎藤雅樹、桑田真澄の三本柱を有し、有利と目されていたが、終わってみれば4連勝で西武が日本一になった。
上原浩治氏のYouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」での辻氏の言葉によれば、第1戦、1回の攻撃が、シリーズの流れを作る「キモ」だったという。
「でもわからないよね。試合の流れがコロッと変わるからさ。ピッチャー槙原君で、(自身は)一塁線にツーベース打ったのね。それでランナー送って、石毛(宏典)さんが内野のライナーでアウト。清原(和博)フォアボールで、ツーアウト一・三塁。これで点が入らなかったら、どうなったかわからんと思う。それを3ボールからデストラーデが3ランホームランを打った。ここで流れが変わったと思う」
辻氏は1番打者として第3戦まで全て第1打席でヒットを放ち、16打数8安打3打点1盗塁、打率5割を記録する絶好調。ところがMVPに選ばれたのはデストラーデだった。
「この時、平野(謙)さんも5割ぐらい打った。それでも1・2番がいくら打ってもダメですねぇって、2人で話してた。心の中では、デストラーデは他の試合でもホームラン打ったりしたんだけど(第2戦でも3ラン)、そんなに大勢に影響ないんじゃないかって思いながらさ、俺たち5割だよねって話して…。ただ、この初戦の3ランは大きかったと、オレは思う」
かく言う辻氏は渡辺久信、伊東勤とともに優秀選手に選出されている。
(所ひで/ユーチューブライター)