スポーツ

長嶋茂雄 50年無事故で勤め上げた専属運転手との信頼は自宅への“ストーカー行為”が始まりだった

 ミスタープロ野球・長嶋茂雄氏(享年89)はこれまで数多くの功績を残してきたが、その裏で大きな支えになっていたのは、運転手のIさんだった。

 現役時代から専属運転手として起用され、監督時代や文化人として精力的に活動していた頃も変わらずにハンドルを握ってきた。

 Iさんを知るスポーツ紙デスクはこう話す。

「長嶋さんと同じくらいの年齢で、若い時はちょっと老け顔の小柄な方でしたね。私たちがコメントを取りに行くと、いつも田園調布の自宅前に立っていました。お互い顔を覚える間柄になっても、とにかくガードは固いままで、必要最低限のことしか話してくれません。だからこそ、ミスターに絶大の信頼を置かれていました」

 長嶋氏との距離感が縮まっても、しっかりと黒子に徹して一線は引いていたようで、ホテルや飲食店で食事をする際には同席することはなく、いつも車の中で待っていたという。

 一方で、長嶋氏が監督に就任する時など、世間をにぎわせるニュースが流れると、田園調布の自宅前にはファンが殺到することもたびたび。すると、長嶋氏が自宅でサインを書いて、Iさんが外で待つファンに配ることもあった。

 マスコミや一部のファンの間で、2人が強い信頼関係で結ばれていることは知られていたが、意外にも出会いは“ストーカー行為”が始まりだった。地元関係者が述懐する。

「現役時代の長嶋さんが田園調布に引っ越した頃、タクシーの運転手だった彼は呼ばれてもいないのに毎日のように自宅前まで赴き、あまりのしつこさに長嶋さんが根負け。『俺の専属運転手になれ』と雇われて、そこから50年。国民的スターを乗せ続けて、とにかく安全運転を心がけ、無事故で勤め上げたのです。晩年は球場などに顔を出す際は移動も読売が用意した社用車と運転手でしたが、Iさんは献身的に身の回りの世話をしていました。それこそ自宅に入って、布団を敷いたりしていたと言います」

 04年に長嶋氏が脳梗塞になり、自宅で倒れた時の第一発見者であり、闘病生活でも病室に入れた数少ない“身内”だったIさん。

 長嶋氏が逝去した後もマスコミの取材には黙して語らず、今も献身的な姿勢は変わらず、ガードは固いままだ。

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