社会

江戸時代にあった「日本最古のアダルト・ショップ」そこで売られていた「徳川献上品」とは…

 日本最古のアダルト・ショップを知っているだろうか。江戸時代に江戸薬研堀(現在の東京都中央区東日本橋)にあった四目屋忠兵衛の店「四目屋(よつめや)」がそうだと言われている。

 四つ目結(ゆい)を紋所とし、長命丸や女悦丸帆柱丸などの媚薬を売って大繁盛した。「江戸のバイアグラ」といわれる長命丸は室町時代からあった精力剤で、元々は疲労回復薬だった。ハッキリとした成分は明らかになっていないが、ヒキガエルの皮脂線の分泌物、アヘン、硫化水銀などが含まれていたといわれる。長命丸を男性のナニに塗るとヒリヒリした心地よい刺激が得られ、行為の最中に水を飲めば絶頂がさらに増す効果があったらしい。

 四目屋は「イモリの黒焼き」を生み出した元祖だった。「四目屋」の祖先が明応年間に長崎に渡って製法を学び、寛永3年(1626年)に江戸で売り始めた。交尾期のイモリの雌雄を、節を隔てて竹筒に入れると、一夜で節を食い破って交尾。その「雌雄のイモリを引き離して焼けば、山を隔てていても煙が空中で交わる」という言い伝えから生まれたもので、この粉を思い人にかけると縁が結ばれるという俗信があった。当然ながら、これは大ヒット商品になる。

 スタジオ・ジブリの長編アニメ「千と千尋の神隠し」にもこの「イモリの黒焼き」が登場する。黒焼きを欲しがる蛙男と、黒焼きを渡されて顔を赤くする女性が描かれているのだ。

 四目屋では「肥後ずいき」「牛角」などの淫具も販売されていたという。「肥後ずいき」は、肥後熊本の細川藩が徳川将軍家への献上品とし、参勤交代の際に持参したと文献に残っている。江戸時代の伝統的な大人のオモチャだ。

 江戸時代も令和時代も、人間の性欲に変わりはないようである。

(道嶋慶)

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