成田空港へのアクセスは改善するだろうか。現在、京成上野と成田空港の間を結ぶ「スカイライナー」を運行する京成電鉄が、成田空港へのアクセスに新たな有料特急を導入すると発表したのだ。
新型有料特急が導入されるのは2028年度。新型有料特急は青砥で京成押上線に入り、押上で発着する。なぜ押上なのかという疑問が浮かぶが、鉄道ライターが言うには、
「押上駅近くには外国人観光客に人気の東京スカイツリーがありますし、この地域に海外からの観光客を呼び寄せたいという思惑が、京成電鉄にはあるのでしょう。都心へのアクセスは押上駅から都営地下鉄浅草線や東京メトロ半蔵門線、東武伊勢崎線に乗り換えることができ、決して悪くない。京成上野駅はJR上野駅まで少し歩く必要がありますし、押上で発着する新型有料特急の方が便利なケースはあると思います」
成田空港へのアクセスは改善するとみてよさそうだ。開通すれば新型有料特急を選択肢に入れてもいいだろう。
京成電鉄はスカイライナーも新型車両について検討していくと発表した。長編成化することで、輸送量を増やすつもりだ。
「現在のスカイライナーの車両は、2010年に登場した2代目の『京成AE型電車』で、都心から成田空港まで36分と、所要時間を大幅に短縮しました。防犯カメラ付きの荷物置き場や多目的洋式トイレなど、当時としては最先端の設備を持っています。車両デザインはファッションデザイナーの山本寛斎氏が担当し、鉄道ファンから高く評価されています。そんなスカイライナーに、早くも次期車両の話が出たことには驚きました。長編成化されるということですが、今の8両から以前に計画された10両編成になると思われます」(前出・鉄道ライター)
海外からの観光客が増え続ける中、新型有料特急と新スカイライナーが力を発揮してくれることだろう。
(海野久泰)