本当は貞淑で従順なオンナが、突如として悪女になったら…。男にしてみれば、ワクワク感とムラムラ感しかないそんな光景を体現させてくれるのは、沢地優佳だ。そこには「現代の悪女は本当の悪女ではない」との深い考察があった。
優佳 皆さんに、こちらを差し上げます!(と、スタッフ全員に紙袋を渡す)
――えっ、いいんですか。何だろ…わぁ、パンだ! しかも2種類。
優佳 最近は「パンパンなパン配り熟女」になっているんですよ(笑)。今日のパンはもともと軽井沢にあるお店のもので、今は都内にも(店を)出していて。
――どちらもおいしそう。
優佳 今日の運勢でラッキーカラーが茶色、食べ物がチョコレートだったので、この2つにしました。
――ありがとうございます。では、インタビューを始めましょうか。最新DVD、どんなストーリーですか。
優佳 今回のテーマは「悪女」です。普段は着物を着て、ご主人に尽くす貞淑な妻なんですけど、心の中ではご主人のことをあまり愛してないんです。
――「裏の顔」があるわけですね。
優佳 そうなんです。仕事を終えて会社を出ると、複数の男性に次々と電話をかけては、いろいろな情事を繰り広げます。
――いろいろ…?
優佳 例えば今どき流行っている、男性にマッサージをお願いするところに電話をしたり、何でも言うことを聞く男性を呼び出したり。ただ(自分の姿を)見ているだけの複数の男性をはべらせて、自分が孤独を忘れられる場所はどこにあるんだろう、って。
――そっか。タイトルは「孤独の忘れ方」でしたね。
優佳 誰かと会っている時は、孤独を忘れられる。でも、たくさんの人と会ったからといって、心は解放されていないんじゃないか、という物語です。
――なかなかに深い。
優佳 日本の今の文化を少しでも入れたいと思って、考案しました。「現代の悪女は、本当の悪女じゃないな」というのが、私がずっと思っているテーマで、それを作品にしてもらいました。
――DVDの設定やテーマを自分で考えているんですか。
優佳 この数年は物語を考案して「こういう感じで作りたい」というのを、プロデューサ―さんに相談しています。
――物語もさることながら、沢地さんのビジュアルも見どころが満載。
優佳 はい。着物はとてもキレイに着れています(「週刊アサヒ芸能」7月3・10日合併特大号175ページ)。あとは全身網タイツ(同177ページ)、メガネをかけた家庭教師のシーンもあります。
――おゥ、イイですね~。
優佳 甥の家庭教師をしているんですが、「勉強できないとダメよ。ご褒美は何がいいかしら」と、ちょっとイケナイ感じで、男の子を性教育しています(笑)。
――いろんな悪女を演じているわけですか!
優佳 衣装のバリエーションが豊富なんですが、ちゃんとひとつのストーリーになっているので、そこを楽しんで最後までご覧になっていただきたいです。
――刺激的なストーリーですもんね。
優佳 最近はずっと、悪女というより従順なタイプだったんですけど、久々に悪女になり切って頑張りました。
――従順と悪女はどちらが合ってますか。
優佳 普段がものすごく従順なんですが、でも年齢的には悪女という役柄が似合う年になったなと感じています。最近はNetflixとかで「悪女」と名のつく作品を見て研究しています。
――悪女の魅力とは?
優佳 すごくいい人も悪女だったりとか、複雑だなって思います。どうですか、私のような悪女を見て。
――どう…!? いや、あの、こうしてお話ししている限り、沢地さんが悪女だって思えないんですけど、もしそうだったら、ちょっと怖いかもしれませんね。
優佳 今日の(撮影時の)ドレス姿で迫られたら?
――それは…もちろん、こちらが従順になります!