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記事全文を読む→「伝説の予告乱闘劇」を引き起こした元ロッテ投手ダン・セラフィニ「第一級殺人で判決待ち」の悲哀
あれから20年。かつてマウンドで喝采を浴びたロッテの元助っ人左腕が今、アメリカで重大な罪に問われている。
米ニュースサイト「TMZスポーツ」などによると、ダン・セラフィニは2021年6月、ネバダ州レイクタホ近郊で元妻の父親を銃で殺害し、同居していた母親にも重傷を負わせたとして、2023年10月に逮捕された。そして今年7月14日(日本時間15日)、カリフォルニア州で行われた陪審員裁判の結果、第一級殺人、殺人未遂、住宅侵入罪の全てで有罪評決が下されたのである。
検察は「計画的な犯行」だと主張し、セラフィニが犯行直前に被害者宅の近くにいた映像や、共犯者との通信履歴などを証拠として提出された。判決は8月18日に言い渡される予定で、終身刑を含む厳しい量刑が見込まれている。
セラフィニは1992年、MLBドラフト1巡目(全体26位)でツインズに入団。2004年にロッテに加入すると、翌2005年には11勝、防御率2.91と好成績を挙げる。日本シリーズにも登板して、ロッテを31年ぶりの日本一へと導いた。その後、オリックスでもプレー。日本球界で実績を残した技巧派左腕である。
ここで甦るのは、「あの乱闘劇」の記憶だ。
2004年9月27日、福岡ドームでのロッテ×ダイエー戦。6回裏、セラフィニが投じたボールが、フリオ・ズレータの左肩を直撃した。その瞬間、グラウンドの空気が一変する。
激昂したズレータはバットを放り投げて、マウンドに突進。かぶっていたヘルメットをセラフィニに叩きつけた。これを迎え撃つように左足を高く上げ、構えを取ったセラフィニが、真正面から立ちはだかる。両軍が入り乱れる大乱闘へと発展したのだった。
映像を見れば、セラフィニが微動だにせずズレータの攻撃を受ける姿がはっきりと確認できる。しかし驚くべきは、この乱闘が偶然の衝突ではなく、あらかじめ「予告されていた」ものだった点だ。当時、ロッテの正捕手だった里崎智也は2019年のラジオ番組で、その舞台裏を明かしている。
ロッテの攻撃中、ベンチの里崎に、隣にいたセラフィニの通訳が話しかけてきた。
「セラフィニが『乱闘、見たいか』って言ってます」
戸惑いながら「いや、別に見たくはないけど」と返すと、セラフィニは「見せてやるよ」とだけ言い残して、マウンドへと向かった。
そして次の回、ズレータへの死球。宣言通りの乱闘が勃発した。飛び蹴りを繰り出し、ヘッドロックを決めるセラフィニの姿に、里崎は「うわ、マジか!」と叫びながらベンチを飛び出した…。
里崎はこうも言った。
「ホークス戦になると投げない日でもスパイクを履き、革手袋をして、ベンチの最前列で両手をグーとパーで叩きながら『いつでも行けるぞ』という雰囲気を出していた」
なんと、セラフィニは常に臨戦態勢だったというのだ。
冷静沈着な投球スタイルとは裏腹に、心の奥には抑えがたい衝動を抱えていたのかもしれない。ズレータとの乱闘で見せた獰猛な闘志、前もって用意された騒動、そして親族に向けられた銃口。それらは全て、セラフィニという人物に潜む危うさを象徴していたようにも思えるのだ。
(ケン高田)
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