芸能
Posted on 2025年07月27日 18:00

さとう宗幸「金八先生」姉妹ドラマ主演はプレッシャーだった/ミュージシャン直撃!これが俺たちの「俳優バージョン」

2025年07月27日 18:00

 名曲「青葉城恋唄」で仙台を飛び出し、一躍全国区となったシンガーソングライター・さとう宗幸(76)。精力的に歌手活動を行う中で、学園ドラマの主役にと声がかかる。「2年B組仙八先生」(81年、TBS系)の熱血教師役は想定外の出来事だった。

 事務所から「TBSからドラマの話が来ている」と言われまして。実は、それまで演技の経験なんてほとんどなかった。一度だけ主題歌を歌った関係で、「旅立ちは愛か」(TBS系)というドラマでチョイ役をもらってひと言、ふた言、セリフがあったくらいで、まったくの素人でしたから、お断りを入れたんです。

 だから、この話は消えたという認識だったのですが、名古屋のコンサート会場まで、TBSのプロデューサー・柳井満さんと、チーフディレクターの方が、わざわざ東京から来てくださった。終演後、楽屋で「今日のコンサートを聴いてなおのこと、さとうさんにやってほしいと思いました」とおしゃってくださったのです。この言葉を聞いて、腹が決まりましたね。自分の俳優としての資質ではなく、こうしてわざわざ足を運んでくださった誠意に、人として応えるのが筋ではないかと。

 いざ出演が決まり、4人の監督を前に台本の読み合わせをしました。これは後から聞いたのですが、この時のデキを受けて彼らは「今回はミスキャストだな」と言っていたそうです。

 最初のシーンは荒川の河川敷で生徒たちが教科書を焼いていて、私が「君たち何やってんだ」と怒るのですが、怒っている声じゃなかった。全然シャウトしていなかったのです。でも、自分の持っている力を出していくしかないと思いました。武田鉄矢さんが主演をした高視聴率ドラマ「金八先生」の姉妹編でしたから、それはプレッシャーがありましたよね。

 1カ月くらいは緊張からくるのか、目尻がピクピクしてしまい、収録後のプレビューで、それをチェックするのが日課となっていました。

 とはいえ仙台出身の教師という設定だったので、なまりを直されることはなく、等身大の自分のまま自然体で演じることはできました。最後の収録の時に「これでやっと解放される。コンサートに専念できる」と思っていたら、ADがすっ飛んで来て「さらに2クール決まりましたよ」って。素直には喜べなかったですね(笑)。

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 それほど好評を博した同ドラマの生徒役からは、後に「シブがき隊」という人気アイドルグループも誕生している。

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 克也(薬丸裕英)は30名の生徒をまとめるリーダー、寿人(布川敏和)は周りの空気に敏感なムードメーカーでした。そして、すばる(本木雅弘)は、唯我独尊、人に関与せず、また関与されずというタイプだった。

 実は私が還暦の時に、生徒たちがパーティーを開いてくれたのです。当時、すばるは映画「おくりびと」(08年、松竹)がアカデミー賞で外国語映画賞を受賞していて、パーティー前日に現地から帰国したばかりだった。だから幹事の子に「無理しないように伝えて」と言ったんです。そしたら、その子が「あいつは必ず来ますから。だって、この会の言い出しっぺが彼なんです」って。実際にパーティーにやって来ると、司会をやって盛り上げてくれました。しかもロスで買ってきた赤いシルクのマフラーをプレゼントしてくれてね。忙しい中、自分のために時間を作ってくれて本当にうれしかったです。

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 さとうはその後、NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」(87年)にも出演している。

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 いち視聴者としてドラマを見ていて「そろそろ地元の武将・支倉常長が出てくるな」と思っていたところにオファーがあったんです。「ぜひ、やらせてください!」と二つ返事でOKしました。うれしかったですね。当時「独眼竜政宗」はすでに視聴率も高かったので、プレッシャーもありませんでした。現場では演技指導もほとんどなく、唯一主演の渡辺謙さんが、両手の付き方を教えてくれたくらいでしたね。

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 当初は決して積極的ではなかった俳優の道だったが、演じることを通して、音楽活動にも追い風となったと振り返る。

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 俳優の仕事を受ける前は、コンサートのMCでトークが早口になっていました。だから、ドラマでも最初は早口だったんです。プレビューのたびにそれは感じていました。でも俳優を続けるうちに、きちんとセリフを伝えないと演技も伝わらないということに気がついたのです。そのおかげで、コンサートでも早口にならないように意識できるようになりましたね。

 俳優としての今後ですか? そうだな、ハートフルなホームドラマで、笠智衆さんみたいなおっとりとした役をやりたいですね。

さとう宗幸:1949年生まれ。宮城県出身。78年「青葉城恋唄」でデビューし、ミリオンセラーを記録する。95年からスタートしたミヤギテレビ「OH!バンデス」の司会を務めるなど、地元民に愛されている人気シンガー。

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