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「まるで学園祭、貧弱すぎる」タイ国内から批判噴出した「大阪万博タイ館」の現在をガチンコルポ

 開催中の大阪・関西万博で自国民から「内容が貧弱すぎる」と激しい批判に晒されたのは、タイのパビリオンだ。SNS上では「まるで学園祭の展示のようだ」といった辛辣な意見で溢れ、当初は「問題ない」と突っぱねていた担当大臣が、事態の深刻化を受けて現地視察に乗り出す、異例の事態に発展している。

 では炎上騒動のタイ館は現在、どのような状況なのだろうか。実際に訪れたというタイ在住の日本人に話を聞いた。

「ヴィマン・タイ(VIMANA THAI)」と名付けられたパビリオンは『タイの知恵に根ざしたSMILE』をコンセプトに掲げ、現地の知恵とイノベーションを融合した、タイのアイデンティティーを表現しています。展示内容は美容、医療、食に関する情報が満載で、タイで実際に使用されている医薬品や、各地方の伝統的な食事のレプリカが展示されている。医薬品の展示は確かに以前、タイ人から指摘があったように、ヤードムやタイガーバーム、ヤーモンなど、ふだん私たちが使っているものはありませんでした。正直、馴染みが薄いと感じましたね」

 食事の展示品についても、庶民的なタイ料理への期待があったが、

「見たことのないメニューが多かったですね。新鮮ではあったけれど、普段から食べているパッタイやカオマンガイといった、もっと身近なものを見たかった。レストランのメニューにはあるみたいですが」

 さらに、展示冒頭に流れる映像にも疑問の声が。

「マッサージの映像が流れたのですが、ホテルのプロモーションビデオかと思いました。確かにタイ式マッサージは伝統的ですが、トークセンなど、もっと奥深い伝統的な映像を流した方がよかったのではないでしょうか」

 具体的な改善点を指摘する声も聞かれた。皆が口を揃えるのは、

「医療の最新技術などを知ることができ、新鮮ではあったが、ふだん私たちが見ているタイとは違った」

 という点だ。タイ在住日本人が続ける。

「もっと庶民的で馴染み深いタイの魅力をアピールしてもよかったのでは」

 今回の関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマにしている。しかし、タイの親しみやすさや昔ながらの雰囲気を期待していた人々にとって、今回のタイ館はやや距離を感じる内容だったのだろう。

 世界に向けて自国をアピールする場である万博。今回の反響は「タイらしさ」とは何か、という問いを改めて突きつけているようだ。

(カワノアユミ)

 

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