芸能

80代からが人生の黄金期だ「ジェームス三木」(1)年齢を重ねて至った「境地」

「人生で最優先にしているのは楽しみをみつけること。ただ『長生きしているだけ』では意味がないよ」

 健康ブームを否定するつもりはありませんが、個人的には特別なことは何もしていません。「健康体を維持している“だけ”で人は幸せと言えるのか」とさえ思っています。たとえ健康でも、ただ長生きしているだけじゃ意味がない。何か楽しみがないと、人生が輝かないと思うんです。

 もともと体を動かすのが好きで、歩くことが楽しくてしかたがないなら、ウオーキングに励むのも結構でしょう。でも長生きのために、やりたくないことをしてまで寿命を延ばそうとは思わない。やりたいことを心行くまで謳歌し、生を全うしたいというのが、モットーです。その点で、僕が人生で最優先にしているのは楽しみを見つけることかもしれません。今でも健康に悪いと言われるけど、タバコは欠かせない。さらに言えば、飽くなき異性に対する好奇心も、長生きの秘訣かもしれないね(笑)。

──

 大河ドラマ「独眼竜政宗」や朝の連続テレビ小説「澪つくし」などの脚本家として知られるジェームス三木氏。80歳を過ぎてもなお、旺盛な好奇心と年齢を感じさせないウイットに富んだ会話からは、常に人を楽しませたいというサービス精神と「稀代のエンターティナー」としての一面がうかがえる。

──

 僕にとって一番の喜びは、目の前にいる人を楽しませることができた瞬間ですね。子供の頃からサービス精神が旺盛で、作文の授業では先生に怒られてもいいから、いかにしてクラスメイトを笑わせる文章を書くかばかりを考えるようなタイプだった。

 これが、今の脚本家の商売ともつながっているのかもしれないな。自分が楽しむよりも周りを楽しくさせたいサービス精神──女性に対しても同じ気持ちで接していると、年齢を感じずに若くいられるんだと思います。特にセックスにおいては、僕は、自分が気持ちいいかどうかよりも、相手をいかにして楽しませるかを重視しています。相手の気持ちよさそうな顔を見るのが、男としての醍醐味なんですよねえ。

 ただ、性に関して「自分が楽しむよりも相手を楽しませたい」という境地に至ったのは、年を重ねたからこそ。若い頃のような自分本位のセックスよりも女性に喜ばれるのは、日頃の探究心のたまものかもしれない。さらに言えば、男の真価が問われるのは、年齢を重ねて、勃ちが悪くなったり、勃たなくなってからでしょう。

 僕と同年代の男友達もみんな「勃たなくなった」と言います。それは当然ですよ。だけど勃起しなくなった現実にあきらめることはしません。「勃たなくなっても指や唇や舌といった、女性をイカせられる道具はある。楽しませることはできるはずだ」と、くふうを凝らしているんです。これが若さの秘訣。いくつになっても探究心と好奇心を持って、努力を忘れず臨む。ほれた、たった1人の女性を気持ちよくさせる方法の探究に楽しみを見いだしているんです。僕も含め同年代の男たちは、老いてますますこの気概が高まっていると感じます。

ジェームス三木:1935年満州生まれ。俳優座養成所を経て、歌手として13年間活躍。その後、脚本家に転身。ドラマ「澪つくし」や「独眼竜政宗」「八代将軍吉宗」などの脚本を数多く手がけるヒットメーカーとして知られる。また愛煙家としても有名。

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