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記事全文を読む→日本に1トン・末端価格52億円の大麻密輸 背景に「タイ再規制」と国際犯罪シンジケートの影
日本が国際的な大麻密輸組織の主要ターゲットになりつつある。
8月13日、関東信越厚生局麻薬取締部(通称マトリ)は、大麻1トン超(末端価格約52億円)を押収し、密輸に関与したベトナム人3人を摘発。1951年の統計開始以来、押収量としては過去最大となった。
経緯はこうだ。6月5日、ベトナム・ダナン港発の東京港行き貨物に木炭用の段ボール1500箱があり、そのうち200箱に約5キロずつ大麻が隠されていた。東京税関がX線検査で発見し、マトリが“泳がせ捜査”を実施。荷は栃木県内の資材置き場に運ばれ、受け取りに来た茨城在住のベトナム人らを逮捕。最終の送り先は大阪の業者だったことから、国際的シンジケートの存在が疑われている。
厚労省によると、2024年の大麻事件摘発者は約6300人と前年よりやや減ったが、若者を中心に依然高水準。今年6月には国士舘大学柔道部で部員の大麻使用が発覚し、2人が検挙されるなど衝撃的な事件も起きている。
特に注目されるのはタイからの密輸急増だ。24年は前年比約7倍に跳ね上がり、全体の47%を占める。今回のベトナム経由の大麻も、実はタイから持ち込まれた可能性がある。タイでは22年に医療用大麻が合法化され、全国で1万店規模の大麻ショップが乱立、市場は約1700億円規模に拡大した。しかし遊興目的の乱用が社会問題化し、今年6月から医療従事者の同意なしでは販売できないよう規制が強化された。行き場を失った大麻が、日本など高値で取引される市場へ流れている恐れがある。
日本では大麻の末端価格が1グラム5000~7000円と東南アジアの5~7倍。元犯罪組織関係者によれば「タイが厳しくなれば日本への流入は確実に増える」という。
ネット上では「野菜売ります」といった隠語での密売も横行するが、医療専門家は「乱用は情緒不安定や知的機能低下を招き、社会生活が困難になる危険が高い」と警鐘を鳴らす。タイ再規制が、大麻の負の側面と日本市場のリスクを浮き彫りにしている。監視体制の一層の強化が急務だ。
(田村建光)
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